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「しっかし、何であんな所に金を全部出しておく必要があるんだ?」
「仕方ねぇだろ?キッドの指示なんだから…」
私の目の前で会話をする毛利のおじさんと中森警部。
私はというと、モニター画面を必死に見ようと背伸びをしたりウロウロとあちこちを行き来している新一の観察をしていた。
『ぶっは、小さくて可哀想』
「てめぇ…」
うわ…新一の目付き、ガラが悪い。
するとそんな新一に近づく1人の人影…
…チャーリー警部。
『?』
「うわ…っ!」
突然、ウロウロしていた新一を持ち上げたのだ。
「小僧!静かにしてろ!」
「はーい…」
毛利のおじさんが振り返りそう言うと引き攣った笑みを浮かべた新一。
「モニターが見たいのか?」
「う…うん」
「お前は?」
『え…私?
…見る。』
なぜ私にも問い掛けるのだろう。
疑問に思い、新一と目を合わせて首を傾げると、チャーリー警部は新一を抱き上げたままあるパソコンへと向かっていく。
「お前も来い」
『あ…はい』
なんだなんだ。
チャーリー警部は新一を席に座らせると、「待ってろ」と言ってパソコンをいじる。
「…よし」
『…モニター画面?』
パソコンに映ったのは先程見ていたモニター画面と同じもの。
もしかして私たちにも見せてくれるのだろうか。
…と言っても私はおじさん達の所にいても見られたけど…
「ありがとう…優しいんだね」
「力を借りたいだけだ」
「!」
『…?』
チャーリー警部は続けて口を開く。
「お前の洞察力と俊敏性は見せてもらった
確かにキッドキラーと呼ばれるだけの事はある」
ヤベ、みたいな表情を浮かべる新一。
チャーリー警部に色々と見透かされていそうで、思わず私も緊張してしまう。
「たっ…たまたまだよ…
それに僕、まだ小学生だよ
ね、ね?Aお姉さん…」
『えっ。…あ、うんうん
まだ小学生だもんね…』
いや、そうは言ってみたもののこんな賢い小学生が居てたまるかっ!ってツッコミたくなった。
「私にそんな偏見はない
何かわかったら教えるんだ…いいな?」
「ハーイ…」
新一の返事を聞くとこちらに背を向けて行ってしまったチャーリー警部。
その背中を目で追った後、
私は思わずため息をついた。
『チャーリー警部って怖…』
「オメーもなかなか怖ぇけどな。」
何処がだよ。
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缶コーヒー(プロフ) - 美也さん» コメントありがとうございます!!!!ただいまです(´;ω;`)更新頑張りますねっっっ!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (7月13日 7時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
美也(プロフ) - この作品好きでずっと待ってました!続き書いてくれてありがとうございます!そしておかえりなさい!!これからも応援し続けます! (7月13日 0時) (レス) id: 02b6e16ec6 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 皆様、コメントありがとうございます。長らくお待たせし申し訳ありませんでした。これより更新スタート致します( *´꒳`* ) (7月11日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
碧時雨(プロフ) - キッドに再熱してこちらの作品に巡り合いました。どの作品もとても素敵で一気見してしまい、二人がいつ思いを伝えるのかワクワクしてます。 更新が止まってるようなのですが、いつか更新される日を楽しみにしてます! (2023年5月3日 21時) (レス) @page35 id: d6806218c2 (このIDを非表示/違反報告)
翔奈(プロフ) - こちらの作品が好きすぎて、もう何周もしてしまいました‼️もう更新される予定はないでょうか?🥲続きをとても楽しみにしています…!! (2022年10月30日 21時) (レス) @page35 id: 43e26a5008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2020年7月26日 21時