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十五話 ページ16

「簓お兄ちゃん、心配してた…」

俺の服を握りながらそう呟くA。
その手は微かに震えていて、、、

「…大丈夫、Aには俺達がいるだろ?」


「うん…!」

言葉とは裏腹に俺にぴっとり寄り添い頭をすり寄せてくる姿が可愛くてつい頭を撫でる。

Aと初めて会ったのはまだ簓さんが東京にいて左馬刻達とつるでいた時の話。

「白膠Aです!よろしくお願いします!」

ある日、簓さんが連れてきたその子はお人形のように可愛らしく可憐な女の子だった。

「この子は俺の遠い親戚の子やねん。訳あって俺が育てる事になったんや。仲良くしてや!」

こんな可愛い子、世の中にいるんだな。
まるでラノベの主人公に出てきそうな、、、

それが俺の第一印象だった。
Aは太陽のような奴だった。無邪気で純粋で、癒しを与えてくれ、俺たちは本当の妹の様にAを可愛がった。

ずっと一緒にいられるとその時は思っていたが、

「俺、大阪に戻ってまた芸人として一からやり直そうと思うねん」

「え…」

「だったらAは置いてけよ」

「なんでや!この子は渡さへんよ左馬刻!」

突然だった、、、

最初は冗談だと思ったが、話を聞いてくうちに本当に大阪に戻るだと確信した。

、、、そしたら俺、もうAに会えなくなるのか?

頭の中はソノコトでいっぱいになっていった。

「あっちにいってもAの事忘れないでくれる?」

Aと最後に会った日。
Aは涙をうかべなから俺にそう聞いてきた。

「当たり前だろ。なんかあったらいつでも大阪に駆け付けるからな!」

本当は行って欲しくなかった。
Aだけでもここに残って俺の妹として一緒に暮らしていけたら、どんなに幸せなんだろうな。

「ありがと…あの…これ」

そう言って俺に渡してくれた一枚の手紙。

「皆んなにお手紙書いたの。拙僧のお兄ちゃんと左馬刻のお兄ちゃんにも!今日はお仕事?」

「あ、あぁ。ごめんな。本当は皆んなで見送ってやりたかったんだけど…」

「…仕事ならしゃーないやろ。な?A」

本当ならずっと一緒にいられるはずだったのに


コイツのせいで、、、

寂しそうに俯くAの頭を撫でる簓さんに少し苛立ちが湧いたがグッと堪えて笑顔を貼り付けた。

「…これ、皆んなに渡してくれる?」

「あぁ。わかった、絶対渡しとくからな」

「ありがとう…!またAと遊んでね!」

「あぁ、約束だ!」

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雪乃(プロフ) - 続き待ってます (10月8日 23時) (レス) @page40 id: 3057047a96 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - 讃良さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!コロナに負けずお互い頑張りましょう!!これからもよろしくお願いします! (2020年8月4日 1時) (レス) id: 2f0ef64b32 (このIDを非表示/違反報告)
讃良 - とても面白く、ずっと頬の筋肉が緩みっぱなしでした。続きをお待ちしております!体にだけは気をつけて…! (2020年8月2日 11時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ワロタwwさん» コメントありがとございます!のれからもよろしくお願いします!! (2020年7月21日 21時) (レス) id: 2f0ef64b32 (このIDを非表示/違反報告)
ワロタww - すごい展開にコメしたくて仕方なくなってしまったwwww初コメここに通ります。面白くて好きです(^-^) (2020年7月12日 22時) (レス) id: 1c977d7f9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うさこ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2020年5月6日 22時

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