【忍たま】スノードロップ (ページ25)

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25話ページ25

「おはようございまーす…」

トントンっとリズム良く刻まれていく大量の大根に目を奪われながら挨拶をする。

「あら、Aちゃん。おはよう」

おばちゃんはにこっと笑いかけてくれた。

「すいません、もう始めてたんですね…」

もっと早く来れば良かった。

まあ…この量じゃ、早く作らないと間に合わないんだろうな。

「いいのよ、さっそくお手伝いしてくれる？」

「任せてください！」

食堂って大変。

それをおばちゃんは1人でやってるんだからもっと大変。

「すごい量でしょ？」

終わりの見えない作業に慣れない私は腕が悲鳴をあげ始めていた。

「でもね…みんながおいしいって笑顔になってくれるのを想像したら頑張れるのよ」

ふふっと笑うおばちゃんを見ていると暖かくなる。

「さてと、仕上げは私がやるから、Aちゃんお皿の準備と台拭きお願いするわ」

「はい！」

しばらくすると、忍たまや先生がどんどん食堂に入ってきた。

「うわ…天女」

今までもみんな嫌そうな顔はしてきたけど

声に出されたのは2年い組池田三郎次、君が初めてだ。

「さぶろうじー、昨日、天女って呼ばないで欲しいって言ってたでしょ？」

四郎兵衛ののんびりした声に癒されるうう。

「三郎次は昨日の集会では1年にちょっかいかけるのに忙しかったもんなー」

「おい、お前ら後ろつっかえてるから早く受け取れ」

左近と三郎次が言い合いになりかけたのを久作が慌てて止めた。

…二年生は特になにも無さそうに見えるんだけど。