【銀魂】万事屋の拾い者

変な感情＿銀時side ページ20

まだAと別れてから1時間も経っていない。それほど遠くへも行っていないだろう


一通り大通りを歩いてみるが、Aの姿は何処にもない


(…あいつ、どこ行きやがった…)


焦る気持ちを抑えながら、次に狭い路地や裏道を探す


探し始めて30分はたっただろうか


もしかしたら、もう泊まり先を見つけたのかもしれない


頭の中に諦めの考えがよぎった


(見つけられなかったら…もう会えねぇんだな…)


そう思うと何故かチクチクと胸が痛む


(…俺らしくもねぇ)


1人頭の中で考えを巡らせながら、半ば諦め気味に来た道を戻る


「………行くんだけどー♪一緒来ない？」


通り過ぎようとした横の路地からナンパと思われる声が聞こえた


歌舞伎町なら珍しくないため、普段はさほど気にならず止めに行くが、何故だか今日は凄く嫌な予感がした


ゆっくり路地に入り、左に曲がる角に隠れるようにして様子を伺う


「こんな人気のない所、可愛い姉ちゃんが一人で歩くもんじゃねぇぜ？」


俺から見て前側に立つ男が邪魔で相手の女が見えなかったが…女が身につけている着物は確かに見覚えがあった


またムカムカとした気持ちが溢れてくる


(あいつ…隙だらけなんだよ…)


朝の出来事を思い出しながら心の中でため息をついた


まあ、そんな事はどうでもいい


それより今はAにベタベタ触れやがるバカ共に無性に腹が立った


(彼奴ら……)



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ぜってぇぶっ殺す

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