▼sweet.045 ページ46
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チョコレートを使った創作ケーキ作り本番。Aグループは5人とも各々でスムーズに作業をし、私を含むいちごちゃん以外はケーキを完成させ飴屋先生に採点をしてもらっている最中だ。
安藤は抹茶と餡子。
花房はラズベリー。
樫野はオペラをアレンジ。
私はというとオレンジを使いザッハトルテを作り、全員先生から高評価を頂いたのだった。
「よーし綺麗に使い切った〜。無駄は禁物っと」
「それ貸しな。洗ってやる」
しかも!なんと今日は樫野がいちごちゃんの手助けをしている。お前が遅いとAグループの片づけも遅くなる、なんて言いながらもいちごちゃんを褒めてあげる樫野はほんと素直じゃないけど、いつもより幾分かはマシ...かな?
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その後はクラスの皆が作ったケーキを食べることができると聞き舞い上がるいちごちゃん。私もそんな彼女に混ざり時間が間に合うのであれば、あわよくば全員分のケーキを試食しようと企んでいた。
でも、まずその前にいちごちゃんのケーキを最初に食べなければ。
『いただきます』
ふんわりとした苦味もありつつほんのり甘い生地になめらかなホワイトチョコが合う。それに酸味のあるフルーツがチョコレートと生クリームの甘みを抑える役割をしていて濃厚になりすぎず爽やかな味わいにもなっているのね。
『うん、美味しい』
私同様に安藤と花房もいちごちゃんのケーキにコメントをしていく。肝心の樫野はと言うと、、、
「クリームが硬いな、泡立てすぎだ。でも、天野が今まで作った中で1番美味い」
その言葉にいちごちゃんはすごく喜び、安藤なんか樫野は滅多に褒めないよなんてことも言っていた。いちごちゃんのケーキは本当に美味しかった。けど、どこか、、胸に突き刺さるようなものが、あったような。
『...なんだかこのケーキ、まるで樫野みたい』
「佐原何か言ったか?」
『え?あっ、なにも無いよ』
「嘘つけ。口動いてたの見えてたぞ」
誰にも聞こえないようにボソッと言ったつもりが、隣にいた本人に聞かれてしまったなんて恥ずかしすぎる。聞き取れはしなかったけど口が動いたのが見えたなんてどれだけ耳と目が良いのよ。
『別に何でもない』
「ついでに言っとくが樫野っても聞こえた。正直に吐けよ」
『...』
このケーキが樫野みたいに思ったなんて本人には絶対に知られたくない。私は精一杯頭を回転しこの場を乗り切る言い訳を考え始めた。
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†NANA†(プロフ) - ページ43・44で、「チョコトルテ」が「チョコタルテ」になっています (2022年5月2日 10時) (レス) @page44 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - ようやく50話達成するまで至りました😭コメントしてくださった皆様本当にありがとうございます!続編でもよければ何でもいいのでお言葉頂けると嬉しいですし、励みにもなります☺️では、続編にてまたお会いしましょう👋 (2022年1月5日 22時) (レス) @page50 id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - わらびもち( ˙?˙ )さん» ありがとうございます!! (2022年1月5日 9時) (レス) id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
心芦心芦(プロフ) - れさん» ありがとうございます!更新頑張ります☺️ (2022年1月5日 9時) (レス) id: 0695e2aa22 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち( ˙?˙ )(プロフ) - お疲れ様でした!そして、更新楽しみにしてます!ありがとうございます! (2021年12月12日 21時) (レス) @page45 id: 36bb079102 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:心芦心芦 | 作成日時:2019年10月15日 20時