お菓子は皆を笑顔にする魔法。【 夢色パティシエール】

▼sweet.026 ページ27

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「あたし、材料持ってくるね」
「薄力粉だけでいいぞ。あとは足りてる」
「分かってる...キャア！！」



皆が元の調子を取り戻そうとしていた最中。必要な材料を取りに行ったいちごちゃんにBグループのちなつちゃんがわざとぶつかって、クリームやバターなどの調理台に置いてあった材料を被ってしまった。

クラスの皆はそれを見て笑っている。



「いったーい」
「いちごちゃん！」



ちなつちゃんは自分からぶつかっておいて被害者ぶっている。
ルミちゃんが心配してくれて、声をかけていることに少しだけ安心した。

やっぱり、皆はアンリ先生の推薦でAグループに入ってきたいちごちゃんが気に食わないのだろうけど、いくらなんでもこれは酷いよ。




「天野さん、また貴方ですか...」
「す、すみません」
「迷惑よねー、天野さんって」

「そんなんでよく聖マリーに来たわよね」
「ホント」



正直、中島さんたちの言い方にはイラついた。だけど、いちごちゃんが素人という事実は変えようにも変えられない。私達はいちごちゃんより1年とちょっと勉強してきたから、素人が急にAグループに入れたことにみんな嫉妬しているんだ。

やり方は酷かった。でも、中島さんの言葉に反論することは出来なかった。





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