お菓子は皆を笑顔にする魔法。【 夢色パティシエール】

▼sweet.017 ページ18

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――数学

最初の授業は私の好きな教科の数学。今日の朝、普通の中学校と同じように5教科の勉強はちゃとあるよ？といちごちゃんに伝えたところ、とてもガッカリしていた。それに加えてフランス語も学習するのだから、大きな打撃を受けたのだろう。

私がその話をしている間、いちごちゃんの顔色がどんどん青白くなって心配したのを思い出す。



「じゃあ、この問題を樫野と...それと、天野」
「！っはい！」
『いちごちゃん、頑張って！』



先生に当てられてしまったいちごちゃんを応援し、私は黒板の方を見ていた...んだけれど。



「分かりません...」
「「「あはははっ！！！」」」




あちゃー。



――フランス語

次の授業はこれはまた私の好きな教科であるフランス語。でも、いちごちゃんはフランス語は今までに一切勉強してきてないから、全く分からないはず。先生から当てられないといいんだけれど。



「それでは、転校生の天野さん。読んでください」



安藤が先生に指名されて解いた文をいちごちゃんが読まなければいけないようだ。いちごちゃん、転校早々先生に当てられてばかりだな...。まあ、フランス語を勉強してきていないいちごちゃんは当然のことながらフランス語の文なんて読めるわけもなく。




「ボ、ボンジュール？...コメントーラトゥールーあ、エッフェル？！」
「「「あはははっ！！！」」」



またもやクラスのみんなに笑われてしまっています。




――理科

次の授業は理科の中でも実験を行う日。理科は好きってわけでもないけど、実験は先生の話を聞いて、黒板に書かれた文字をノートに写すだけの普通の授業よりは好きだ。

実験の班は、席の関係でいちごちゃんと同じ班ではなくAグループの男子...つまり、スイーツ王子達と一緒だ。



『やっぱり、実験って楽だから好きだわ』
「僕も楽だからってわけではないけど、実験は好きだよ」



実験で使用する薬品をビーカーに入れながら安藤と喋る。すると、すぐ真横から凄い音が聞こえてきた。何かと思って周りを見渡そうと思ったけれど、教室中に煙が充満してそれは出来なかった。



「ここまでやってくれると」
「逆に爽快な感じすらしてくるな」
「どこが！！」



煙の原因は、いちごちゃんの薬品入れ間違えだったみたいだ。そのおかげで樫野はご立腹みたいだが、それはそれでなんだか面白かったりするな。



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