【BROTHERS CONFLICT】朝日奈家恋愛事情。2

▼衝突.54 ページ10

You side




｢っ...」

雅｢どう？治まった？」

｢うん...。ありがとう、雅臣兄さん」



あれから、私は泣きじゃくった。溢れ出した涙は止めることが不可能になっていた。
たまたまリビングに来た雅臣兄さんが騒ぎに気付き今の状況になっている。



雅｢それで？事情は一応聞いたけど、どうしたの？」

｢ッ...私は、ただ家族として家に来た日向のこと凄く嬉しくて...歓迎してたのに。
昴兄さんの言葉を聞いて、さっきまで喜んでた日向の気持ちを踏み潰したことが悔しくて」

雅｢うん」



雅臣兄さんは、また泣きそうになる私に優しく頭を撫でながら話を聞いてくれる。



｢それで、そんな事した昴兄さんにイラついちゃって、怒鳴っちゃった。…ごめんなさい」

雅｢そうか。多分、僕が思うにその言葉は昴の本音ではないと思うんだ」



え？



雅｢お酒も飲んでたみたいだし、要や椿達にからかわれてつい思ってもいないことをいったんじゃないかな？…Aはどう思う？」

｢もし、雅臣兄さんの言うことが本当だとしたら、私昴兄さんに酷いこと言った」

雅｢そうかもしれないね。でも、そうと決まったわけじゃない。昴と話し合ってみてもし、間違っていたらAがちゃんと謝ればいいんだよ」

｢...うん!」




雅臣兄さんは、いつも私を助けてくれる。困ったとき、何か間違ったことをしてしまったとき、正しい道を教えてくれる。
そして、今もそうだ。...よし、ちゃんと昴兄さんと話し合おう。

そしたら私がこのあとどうすればいいかわかるはず。



―――――「昴兄さん、ごめんね」




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