【BROTHERS CONFLICT】朝日奈家恋愛事情。2

▼衝突.59 ページ15

※バスケの練習試合はお話に沿わない事が発覚したため、削除しました。申し訳ありません。

You side




絵「...水が冷たくなってきましたね」



急に日向が呟いた。確かに今はもう既に10月の下旬に入っており、冬と言ってもおかしくないさむさだろう。そんな日向に一緒に料理を行っていた右京兄さんは私と似たようなことを言って、新しいおかずを作るのをお願いしていた。

日向ももう朝日奈家には馴染んだな...と思ったのと同時に階段から雅臣兄さんが降りてきた。
しかも、髪の毛はボサボサでなんだかボーッとしている。キッチンにある予定表には何も書いてはいなかったが、この様子を見ると昨日は急な夜勤でもあったのだろう。



「おはよー、雅臣兄さん」

雅「おはよー、A」



その後は、私は会話に参加せず、右京兄さんと雅臣兄さんの会話を聞きながら朝食が出来上がるのを待つ。どうやら2人が話している内容は母さんの結婚式についてのようだ。

考えてみれば、式まで後約1ヶ月だろうか。
...ヤバい。何も準備してない。
こうともなればあの人に頼むしかない。あの人なら私の頼みを聞いてくれるだろうと思う。

というよりも、私はまだ日向のお父さんに会ったことがない。まあ、これからは戸籍上父親になるわけで会う機会だってそれなりに増えるだろうけど、家族になるまえに1度くらい会っておきたかったなって思ってしまった。

式の準備は着々と進んでいるようだ。
私は母さんの幸せはなるべく叶えてあげたいと思っている。だって、今までに14人もの子供を産んできて、育ててきたた。そして、私達を養う為にキャリアウーマンとして働いてきた。
だからこそ幸せになってほしいって思う。

でも、前に要兄さんは言ってた。
「父さんは、母さんの事を本気で愛してた」って。父さんが事故で亡くなってから10年くらい経つけれど、忘れたことなんて1度もない。

私達に愛情を注いで育ててくれた本当のお父さん。
父さんも母さんの結婚、きっと祝福してくれるよね...?



絵「Aちゃん?」

「え、何?日向」

絵「いや、なんだかボーッとしてたみたいだから」



絵麻の言葉に続いて右京兄さんが「早起きは良いことですが、夜遅くまで起きておくのはいけませんよ」と注意を受けてしまう。
別に夜更かししていたわけではないんだけれど...。




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