初恋 ページ4
「アーヤ、それはね…」
「恋、だよ。」
え…………?
「アーヤは上杉に恋をしたんだ。」
うそ、でしょ……
だって、好きになった相手があまりにも
自分と釣り合って、ない
「まあびっくりするよね。当たり前だ。」
「ちなみにその女の子は上杉の従姉妹だよ。」
「だからなにも心配いらない。」
「上杉が大切にしている女の子はアーヤだけだから。」
黒木君は確かそう言ってた気がする。
でも、驚きのあまり放心していた私は
なにも答えれずに、ぼーっと突っ立っていた。
「お子様アーヤには刺激が強すぎたかな。」
そう言ってくすっと笑う。
「でも君なら、ちゃんと事実と向き合える。」
「自分で考えることができるよね?」
「仲間として、俺は分かってるよ。」
「じゃあね、アーヤ。」
黒木君の瞳が今にも泣きそうなくらいに
潤んでいるのは私の見間違いだろうか。
でもなにも言えずにいる間に
黒木君は背を向けて歩き出してしまった。
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作者名:コノハ | 作成日時:2019年1月3日 17時