【呪術廻戦】片栗ノ花２

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いつも通りだった_____



なにも変わったことは無かった_____



それなのに…傑は帰ってこなかった_____



2007年9月



『すぐるはいつ帰ってくるの？』



傑に聞いていた帰ってくる日はとうの昔に過ぎている。
連絡しても繋がることは無い。


それでもいつかは帰ってくる。
今日寝たらきっと明日帰ってくる。
そうして我慢しながら過ごしていたA。


しかし、ついにしびれを切らしたAは夜蛾の服を引っ張りながら、眉を下げてそう問いかけた。


それになんて答えたらいいか分からない夜蛾。


2人の間に沈黙が流れた頃、その場に別の人物の足音が響いた。



悟「もう帰ってこねぇよ」



夜蛾からそう言った悟に視線を移す。
光のない目でこちらを見る悟に、Aは夜蛾の服から手を離して彼に駆け寄った。


『なんで！？なんで帰ってこないの！？』



ずっと待っていたのに、帰ってくると信じていたのに、まさかの悟の言葉にAは理解できないという表情を浮かべながら、先程夜蛾にしていたように悟の服を引っ張った。



悟「…っ、知るかよ！！」



自分でも驚くほどの大声に、悟はハッとしてAを見る。
今にも溢れ出しそうな程目に涙を浮かべ、こちらを見上げるAに、悟は顔を歪めてその場を早足で去っていった。



夜「A、今ので悟を嫌いにならないでやってくれ。アイツも…辛いんだ」


そう言って屈んだ夜蛾に、Aは抱きつく。


『ほんとに、すぐる帰ってこないの…？』



顔を埋めていて表情は分からないが、震える声に夜蛾は目を閉じた。


夜「…あぁ、本当だ」

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