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どれくらい、眠っただろう。最後の記憶は心配そうに私の手を握るサベダーさんの表情とダイアーさんの必死な声。あとは、奴の鼻歌。
それ以降あまり記憶が無い。なんだか夢のようなものを見たような気がするけれど内容など覚えてはいない。
意識が朦朧としながらも、なんとか保っていられるほどの感覚だ。目を開けようとしたがそれ以上にだるさが私を襲っている。睫毛が視界を遮ってハッキリとはみえないが特徴的な照明が自分の部屋と一致しているような気がする。
「ここ……どこ……」
自分の喉から出たとは思えないガラガラとした声に驚いてしまう。どれだけの間眠っていたらこんなに枯れてしまうのか。こんなにも体内時計が機能しないのは初めてだ。何度かゆっくりと瞬きをしていくとどんどん視界が鮮明になっていった。どこからどう見ても自分の部屋だ。
「おなか、もう、痛くないな……」
貫かれたはずの腹部にもう痛みはない。あんな大怪我死んでしまってもおかしくは無いのに。これが荘園のゲームなのか。
あんなに痛めつけられても、走り続けても異様に体調の回復が早い。それは例え死に直面するようなものだとしても。
この荘園の力で生き長らえたのだ。
ゆっくりと身体を起こしてぐるりと部屋を一周する。私の背をゆうに超える理想の本棚。机と椅子でよく本を読んでいる。そして部屋の隅にあるトレーニング器具は毎日の日課としてよく稼働してくれている。
私に支給されたいつものの部屋だ。
しかし、いつもと違うところ。今日のゲームを一緒に参加したメンバーとダイアーさんが部屋にいる。各々バラバラな位置で眠っている。ダイアーさんは私の椅子に座っているしクラークさんは扉にもたれるようにして眠っている。
ベハムフィールさんは私の本棚に少し頭を預けるようにして眠っており目は白兎のように赤く泣き腫らしたあとのようだ。
そして、サベダーさんは私の左手を緩く握り頭だけをベットに預けている。
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とびこ(プロフ) - 黒猫山さん» 初コメありがとうございます♪そんなふうに言って貰えたなら本当に嬉しいです。これからも更新していくと思うのでよろしくお願いします！ (2023年3月31日 12時) (
レス) id: a150e1a772 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫山 - 更新お疲れ様です！朝からいいもの見れた気がする…。あと初コメでした！応援してます！ (2023年3月31日 7時) (レス) @page37 id: 3a62e4e3a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とびこ | 作成日時：2023年3月31日 5時
