1 ページ2
異様な息苦しさに目を覚ました。カーテンから差し込む光がもう眠る時間出ないことを知らせてくれる。いい迷惑だ。
ここへ来てから毎朝、息苦しさで目覚めるようになった。冬の空気のせいかとも思ったが実家ではそんなことは無かったし空調設備はしっかりしているためただの体調不良なのだ。
未だ見なれぬ天井を睨んで無理やり身体を起こしカーテンを開ける。
目に悪い光が部屋の輪郭を明瞭にする。3日ほど経つが私にとってはまだ見慣れぬ部屋だ。
「A！ おはようございますなの！」
ノックより先に聞こえる彼女の声に驚いて「うわぁ」とマヌケな声が出る。朝からなんて元気なんだ。
私の体内時計は彼女が起こしに来るよりも早い時間に動くため、お世話になったことは無いがここに住む人達のほとんどが彼女の声を目覚ましにしている。
「おはようございます。ウッズさん、起きてますよ」
扉越しに答えると「はーい！」と元気に答えてまた隣の部屋へと駆けていく。パタパタという足音が遠くなるのをしっかりと耳にして私はクローゼット内の衣装を物色した。
一つは、私が此処へ来る前に着ていた軍服とよく似たデザインの衣装。黒基調の上下が別れた動きやすいデザインに肩から羽織るフード付きのマントが付いている。これが普段使いに使うようにと支給された衣装だ。
そして二つ目が、軍服モチーフなことに変わりないが元のパンツスタイルのものがスカートに変わっており装飾が細かく施されているもの。
そしてマントが揺れる度にシャラシャラと綺麗な音が鳴る不思議な代物。
私は、迷わず前者の衣装を手に取り慣れた手つきで着替えた。普段であればそれとは違う私服でも咎められないが今日は衣装出なければならない理由がある。
「今日は、初めてのゲームの日だ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とびこ(プロフ) - 黒猫山さん» 初コメありがとうございます♪そんなふうに言って貰えたなら本当に嬉しいです。これからも更新していくと思うのでよろしくお願いします！ (2023年3月31日 12時) (
レス) id: a150e1a772 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫山 - 更新お疲れ様です！朝からいいもの見れた気がする…。あと初コメでした！応援してます！ (2023年3月31日 7時) (レス) @page37 id: 3a62e4e3a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とびこ | 作成日時：2023年3月31日 5時
