極彩色の花火/2 ページ33
「そうだ、Aさん。飲み物を取りに行ってほしいんすけど…」
『ナチュラルに先輩をパシりに使おうとするな！！』
ジュン!!私、三年生なんだけど!?
日和と一緒の学年なんだけど!?
『まぁ行ってやるけど』
「え、まじすか。じゃあ校舎の中に戻って…さっき使ってたレッスン室の前に箱で置いてあるんでお願いします」
箱で置いてあるんですか……?
それを女子一人に?正気かコイツは?
なんて言いながらもレッスン室前へ。
パシりならいつもやってるから慣れてるんだよね!
姫宮くんとお昼食べると大体パシりにされるから!!(かわいいから許してる)
『よし、これかな?』
スポーツドリンクが入った箱を持ち上げる。
んんんっ!!重いっ!!
…なんてことは無く。
ヒョイっと持ち上げられたAちゃんでした！！残念！！私が！！女子として残念！！！！
悲しいかな、これが現実なんだ……!!
ジュンもこれを知ってて頼んだんだろうけどさっ?
校舎を出てみんなが花火をしているグラウンドの方へ向かっていたら。
「大丈夫ですか?」
『…………お前かよ』
にっこりと近付いて来たのは藤堂だった。
水道から帰ってきたらしく、火傷で腫れた所をハンカチで当てて冷やしている。
大丈夫ですか?って、もしかして箱のこと心配してる?心配いらないんだけど。いやマジで。
「こんな重いものを一人で持たされるなんて可哀想ですね?嫌がらせでもされてるんですか?」
くすくす、と笑いながら煽ってくる藤堂。私が可哀想なのは否定しないけどさぁ!?嫌がらせしてるのはお前だろ!!
『嫌がらせじゃないでしょ。仲が良い故の悪ふざけみたいなもの。ジュンだって私が力あるの知って頼んだんだろうし。』
そう言ってその場を離れようとした。
離れようとした、ら。
『＿＿＿＿は?』
肩を押された。
後ろ、階段なんですけど。
しかも何その力。
私が言うのもなんだがゴリラかよ。
やばい、真面目に落ちる。
いやでも死にはしないから大丈夫か。
私が最後に見た藤堂は、笑っていた。
『いったぁ…………くない！？』
何でだ!?!?あの高さから落ちたんだから流石の私でも痛みを感じるはずだよ!?
まさか…私の体、ついにメガシンカしちゃったのかな!?痛みを感じない体に進化しちゃった!?
「A先輩…A先輩…!!」
うっひゃあ〜！！
メガシンカしちゃったってみんなに自慢しよ！！
「A先輩っ！！！！！」
『…へ？』
私の下には、なんと司くんが下敷きになっていたのです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 281人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
推し尊い - コメント失礼します！面白いんだが!?藤堂(悪女)がｳﾜｧの後のギャグ!!まどマ●ギはだめっすよw面白い作品ありがとうございます!!!! (2023年1月8日 15時) (
レス) @page16 id: cc7697f806 (このIDを非表示/違反報告)
kairi - 夕凪さん» 叫んでるんですねwwwコメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2018年12月3日 6時) (レス) id: fecee82523 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - 作者様は良い所で切るのが得意なんですね毎回「続く？なんでだよｫｵｵｵｵ」と叫んでます←初コメが阿呆なのは許してください この作品前から読んでました！とっても好きです、これからも頑張って下さい！！！ (2018年12月2日 21時) (レス) id: 68e7a05a67 (このIDを非表示/違反報告)
kairi - 月闇甘音さん» すみませんでした(スライディング土下座)明日には全て直します…!!訂正してくださりありがとうございます！ (2018年11月3日 22時) (レス) id: fecee82523 (このIDを非表示/違反報告)
月闇甘音(プロフ) - Knightsのsが抜けてるところが... (2018年11月2日 22時) (レス) id: dd3e5f9509 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kairi | 作成日時：2018年5月20日 19時
