9話 銀時視点 ページ10
いきなりヅラが万事屋に来た。見知らぬ女を連れて。
は? 何? ヅラのくせに女出来たのか? 何でこいつにできて俺にできねーんだよおかしいだろうが。この間、僅か2秒。我ながら何故こんな時に脳味噌フル回転したんだよ、と呆れる。
何やらこの女を預かってほしいだとか。ウチは保育所じゃねーぞコラ。確かに美人だしグラマラスっぽいから幼児体系には程遠いけど、ツッコみどころそこじゃねーから。
……まぁ何やかんやあったが、結局承諾した。珍しく金払ってくれるらしいしな。ヅラは俺らに女を託すと、見送られながら颯爽と出て行った。……さてと。
「じゃ、早速だけど名前とか聞かせてもらっていい? 何て呼んでいいか分かんねーから」
『はい……私は加茂Aと申します。何と呼んでいただいても構いません』
「じゃあパイオツねーちゃんで」
「即答で何て事言ってんだアンタァァァ!! 名乗らせた意味ないし初対面なのに失礼だろ!!」
だって着物の上からでも何となく分かるんだから仕方ねーだろ、自然と目がいくんだから。なんて言うと更にぱっつぁんが口煩くツッコんだ。
「何とでも呼べっつったもんな? なぁパイオツねーちゃん」
『全然構いません。素敵なあだ名、ありがとうございます』
「いやツッコんで加茂さん!? これ立派なセクハラですから!!」
ってのは、まぁ冗談だけどな。初対面で馴れ馴れしいとは思ったが、Aちゃんと呼ばせてもらう事になった。
にしても美人だな……ヅラの奴、どこでこんな別嬪拾ったんだか。
『あの、皆さんのお名前を伺ってもよろしいでしょうか?』
「お、そうだったな。俺ァ坂田銀時。万事屋の社長な。銀さんとでも呼んでくれや」
「いやウチ役職制度特にないでしょうが。……僕は志村新八です、よろしくお願いしますね」
「私は神楽アル! こっちのでっかいワンコは定春ネ!」
『銀さん、新八さん、神楽さん、定春さんですね。お世話になります』
ここできちんと深々頭を下げるところ、育ちの良さが伺える。それに比べ、うちの神楽はよぉ……。
Aちゃんからすぅっと視線を外し、人前だっつーのにお構いなしに酢昆布を食う神楽に見る。
「何アルか銀ちゃん」
「いーや何でもないけどォー?」
少し白々しかったのか神楽が問い詰めてきたが、耳を塞いで適当に受け流しておいた。
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復活のU(うp主)(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU(うp主)(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うp主@
作成日時:2017年8月19日 23時