【銀魂 夢小説】訳アリ人妻は拾われる。【桂小太郎寄り・微逆ハー】

35話 ページ37

「はい皆静かに！ 今日から新しく来た女中さんを紹介するぞ！」



わあ、真選組ってこんなに人がいたんですね……。数十人もの隊員さんの前に立つと、視線が一気に集中して緊張してしまいます。

思い思いに話したり、まだ眠そうに舟を漕いでいる隊員さん達に、近藤さんが声を張り上げてこちらに注目させました。



『えっと、今日から女中として働かせて頂きます。加茂Aと申します。皆さんが公務を果たせるよう、精一杯サポートさせて頂きます』

「という訳で今日から働いてもらうが、あまりご迷惑かけないように！ それでは今日も頑張ろう！」



簡単に朝礼と挨拶を済ませると、隊員さん達は公務に向かうべく散り散りになっていきました。

私も仕事場へと向かいます。今日のお仕事は、まずお皿洗いからだそうです。厨房の方に案内され、近藤さんから女中のリーダー格の方に引き渡されました。



「アンタが新しく入った子かい？ あたしゃ中山ってんだ。いろいろ教えてあげるから、分からなかったら何でも聞きな！」

『ありがとうございます、中山さん。加茂Aです。まだ分からない事ばかりですが、ご指導よろしくお願いします』



女中リーダーの方は朗らかで面倒見の良さそうな方。少し安心しました。実務なので研修などは特にせず、分からなければ先輩に聞くといった形式だそうです。

早速、今からやる仕事内容を教えてもらう事に。朝食に使った食器を洗うそうです。とにかく量が多いので、スピードが要求されるとか……。

しかしあまり焦り過ぎるとお皿を落としてしまったり、汚れが満足に落ちなかったりするので、皿を割るくらいならタイムロスでも良いとの事。



「加茂さんはそっちの皿を頼めるかい？ あたしはこっちをやるから」

『はい、分かりました』



早めに終わったら、あちらも手伝わねばなりませんね。袖を捲り、エプロンの紐を締めます。そしてスポンジに洗剤を垂らし、泡立たせます。

聳える食器の山を、ひとつひとつ洗って片付け始めました。

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