20話 銀時視点 ページ21
『お待たせしました』
5分も経たないうちに、Aちゃんが戻ってきた。ソファー席に腰かけていた俺の隣に、遠慮がちに座ってきた。
てな訳で本題。豊満な胸に気を取られながら情報共有をする事に。
「で、何でこんな危ねー所にいんのよ」
『桂さんから実技試験を課せられたもので……あまり大きな声では言えないのですが、巷で流行している薬の出処を調べているんです』
へぇ、ヅラんところは薬か。じゃあ俺達にゃあ関係ねーか……万が一、あの娘が夜な夜なこのクラブに来て薬やってるってのも、可能性としてはなくはねーが。
薬が出回る場所の代表っつったら、路地裏、港、クラブだろう。
『銀さん達は何故ここに?』
「依頼。とあるボンボンのとこの娘が一週間も家帰ってねーから探してきてくれって」
「その娘さん、ここのクラブによく来ていたらしいんです。だから捜索と聞き込みをしに来ました」
『成る程……私達とは違う案件でここに来たのですね』
顎に手を当てて考えるAちゃん。全く関連のない話たぁ言えねーが、少なくとも今は関連性は分からん訳だ。
せめて依頼主がもうちょい娘の動向を知っていれば、もう少し絞り込めただろうが……それに御用達のクラブだからって今日だって必ずここにいる確証だってねーしな。
『ですが、もしかしたら情報を掴めるかもしれません。何かありましたらご連絡しますので』
「そいつぁ助かる。俺らもそっちが探ってる事に関しての情報が入れば教えっから」
『ありがとうございます。……それでは、私はそろそろ仕事に戻りますね』
トレーを持ってソファーから腰を上げると、俺と新八に深々と頭を下げた。「どうかご無事で」と呟くと、踵を返して仕事に戻っていった。
……あ、そうだ。便所行こ。
「あっちょっと銀さん! どこに行くんですか!」
「便所行ってくる。ま、適当にやっといて、新ちゃん」
「ちょっと!!」
別に便所でサボろうとかは考えてないからね、そこは勘違いしないように。至って正常な生理現象ゆえだから。
アルコールが抜けきっていない体を押して、便所へと向かった。
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復活のU(うp主)(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU(うp主)(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うp主@
作成日時:2017年8月19日 23時