17話―実戦― ページ18
『桂さん、どうか私に稽古をつけて頂けないでしょうか』
その晩。拠点へと戻り、寝る支度を済ませ、後は寝るだけという時、話を持ち出しました。内容は勿論、私に攘夷とは何たるかを教えていただくのと、実戦の稽古。
折角彼に救って頂いたのですから、少しでも役に立ちたい。その一心で申し出ました。
「一応聞いておくが、剣術の経験はあるのか?」
『いえ……武術は少しだけ齧っていますが』
「だろうな。進んで
厳しい道のりになるぞ。
そう桂さんは仰りました。でも、今の何もできない私では、彼らの足枷になってしまいます。それだけは嫌なのです。
「配属するとなれば、恐らくA殿は偵察班が良いだろうな」
『偵察……ですか?』
「ああ。敵の本拠地に潜り込み、内情を探って情報を流す。そんな役割の人間だ」
成る程。単独行動となると心細いですが、班というからには他に何人かいらっしゃるのでしょう。それなら、少し安心かも。
しかし、もしもの時の為に軽くだけでも剣術や逃走術を身につけておいた方が良いらしいです。
これだけ言われてしまうと、何だかプレッシャーが……足手纏いになりたくないと思う反面、私に務まるのかという不安にも駆られます。
「そうだな……では早速一つ、実戦の課題を課そう」
『はい』
「最近巷で薬が流行っていてな。どうやら、天人が密輸入しているようだ。しかも宇宙規模の犯罪シンジゲート、春雨が関わっている」
桂さんから課せられたもの。それは薬が流通している主な場所に潜入捜査として入り、実情を探れ、との事でした。
その場所は地下街のクラブ。そこで薬の取引が行われているのだとか。
「安心しろ、何もA殿一人に行かせる訳ではない。別地点での行動となるが、俺も行動をする。他の志士達にも調査をさせる」
『……分かりました。加茂A、必ず成し遂げてみせます』
任務を受けたのは良いものの、どうやって潜入したら良いのやら。
普通に聞き込み? いいえ、それだと怪しまれてしまうかも……となると、やはり店側に回るしかないのでしょうか。
方針は決まりました。明日から行動せねばなりませんね。
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復活のU(うp主)(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU(うp主)(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うp主@
作成日時:2017年8月19日 23時