26話 ページ27
「A殿、そろそろ我々も甲板の方へ出るぞ!」
『ええ!』
数個もの爆弾を使った頃、大方片付いたように思えます。邪魔する輩も少なくなったので、強行突破で甲板へと出る事に。
甲板に出ると、積んであった荷物に突っ込んだのか、大破した木片を下敷きにした銀さんと神楽さんがいました。
どうやら目立った外傷もないようなので、何よりです。
「銀時!! こちらの仕事は終わった、次はお前の番だ!! 存分に暴れてこい、邪魔する者は俺達が除こう!!」
『新八さんと神楽さんの保護は、私にお任せ下さいませ!!』
まだ敵がうようよといる中、私は新八さんと神楽さんの安全を確保する為に甲板へ降り立つ。
……同等に張り合えるとは思っていませんが、空手や合気道、柔道には少々覚えがありまして。倒す事は無理でも、足止めくらいならきっと。
『新八さん、ご無事でしたか?』
「な、何とか……ていうかあの、こんな状況で言うのもあれですけど、加茂さん意外と力持ちなんですね?」
蹴りや投げで天人を怯ませ、新八さんの元に向かう。
拘束具を外す暇もないので、そのまま抱き抱えました。抱き方は、俗に言う姫抱きというやつです。
自分で言うのもどうかと思いますが、これでも運動や筋トレなどの体作りはやっているので、多少の筋肉はついているのです。
……正直、こんな状況下なのでアドレナリンが分泌されて、紛れでいつも以上に力が発揮出来ているだけのような気がしますが。
『多少鍛えているので……銀さん、神楽さん、大丈夫ですか?』
「あぁ……いてて、傷口は開いちまったけどよ」
「うーん、ちょっとしんどいアル……」
ゆっくり新八さんを降ろし、神楽さんの頭に私のジャケットを被せました。彼女は日に弱い夜兎族との事ですから。遅いかもしれませんが、ないよりはマシかと思いまして。
「Aちゃん、二人の事頼んだぜ。俺ァ大将と決着つけてくらァ」
そう言って、開いた傷口を押さえながら立ち上がる。相手の男は随分厳つい剣を持っているのに対し、銀さんは木刀。どう見ても不利です。
……いいえ、彼ならきっとやってくれる筈。私はお二人を守らなければ。
両者は同時に、剣を相手に向けながら切り込んでいきました。ひゅう、と一筋の風が頬を撫でます。
――やがて、天人の男がドサリと床に倒れ込みました。信じていた通り、銀さんは見事敵を討ち取ったのです。
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復活のU(うp主)(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU(うp主)(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うp主@
作成日時:2017年8月19日 23時