【黒子のバスケ】宮地家のお姫様2

62話 ページ19

IH予選決勝リーグから数日…

いつも通りの部活。近くの水道でボトルを洗いながらぼんやりと思う

大我君は怪我で2週間絶対安静。あれ以降、部活には顔を出していない

テツヤ君や先輩達も一見大丈夫そうだけど、みんな全然入っていない。無理もないのか

これからどうなっていくのかな…






「集合ー！」

部活終了間際、リコ先輩から集合がかかる

「みんな…入部の時のこと覚えてる？」

リコ先輩の言葉にみんなの脳裏に全裸で告白の文字がよぎった

「次はもう負けられないわよわかってる？冬は…寒いわよ〜ハダカ」

「…え…」

冬の選抜。12月東京で開催
その年の最強を決める最大最後のタイトル
全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会
通称ーーウインターカップ

「全てをぶつけるのはそこよ！！」

「そうか…そこで勝てば…」

「最後のチャンスだぞ」

「今までも必死だったけどな、これで冬も駄目だったら全裸やるぞマジであの女は」

ニコニコと笑うリコ先輩が今は恐ろしい

日向先輩や伊月先輩が小刻みに震えている

『リコ先輩、私もやりますか？…全裸』

「「「えっ⁉」」」

私だって屋上で宣言したのだ…全裸はやだけど

うーんどうしようと悩んでいると

リコ先輩に頭をスパーンと叩かれてしまった…地味に痛い

酷いよ、真剣に悩んで聞いたのに…なんてね

「アンタは無しよ！女の子が全裸なんて駄目でしょ⁉そもそも全裸じゃなくても、Aが男子に告白なんかしたらアンタのお兄さんが何をしでかすか」

顔を青くさせるバスケ部一同…
誠凛での清兄の立ち位置って…

「けどIHと同等のレベル…だろ？やっぱ正直…キツイ…よな」

「それなんだけど日向君、もうすぐ帰ってくるわ…鉄平」

どうやら誠凛のエースが帰ってくるらしい

私が誠凛にお邪魔してた去年にはもう居なかったからどんな人か分からないけど

無冠の五将…鉄心

清兄に誠凛に入るって言った時聞いたことがある

去年のIH決勝リーグに出ていれば、もしかしたら秀徳をも負かすかもしれなかった実力者


結局この日は鉄平…先輩の話は詳しく聞けずに終わった

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