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1話 ページ2

「へーじゃあAちゃんもカントクさん達と宮地サンの試合見にいくんだー」

夏が終わり、昼間でも長袖が必要になった今日この頃

現在私はファミレスのテーブルに英語の参考書を広げ目の前の問題に頭を悩ませていた
そんな私を向かいの席で苦笑気味に見ながら同じ様に数学の参考書をテーブルに広げているのが高尾和成君

私と和君は志望する大学が同じの為2年の夏休みからこうして時間が合えば一緒に勉強をしているのだ

大学は勿論、清兄と同じ所だ
高校で離れてみた結果大学は同じがいいなと実感した私は今こうして部活の合間に猛勉強している
じゃないと彼の通う大学はレベルが高すぎて私の学力では入れないからだ

そしてそんな私の勉強事情をたまたま和君に話した所「俺もそこに行きたいと思ってたんだよねー!一緒に勉強しない?分かんないとこ教え合えば1人より捗ると思うんだよねー」という彼の言葉でこうして勉強会が始まった

和君が清兄と同じ難関大学を目指すと知った時は驚いたが彼も秀徳生だ。教科によっては誠凛で真ん中より上くらいの私なんかより断然頭が良かったのである

さらに驚いたのが和君が清兄と同じ大学を受験する事、私と一緒に勉強している事を清兄や裕兄には内緒にして欲しいと言われた時だ…まぁ驚きというかこれは呆れだな。いきなり現れて驚かせたいとかどんなけ笑いを求めてんだ

そして勉強の休憩にと会話していた内容が冒頭の彼の言葉である

『そうそう。私も観戦したくてリコ先輩のお父さんに無理言ってもう1枚チケット貰ったんだ!』

アイスコーヒーをストローで啜りながら出た私の声は何処と無く弾んでいた

明日は今吉さんが声を掛け結成された兄が所属するStrkyと、先日来日したJabberwockのエキシビションマッチがあるのだ

去年の冬に高校でのバスケを終えた清兄
全力で最後までやりきった彼だったがバスケの無い大学生活では今吉さんが声を掛けるまでどこか手持ち無沙汰な感じがしていた
そんな清兄がまた楽しそうにバスケの練習をするようになり私も心の中でひどく安堵と喜びを感じていたのを思い出す

「へぇ、俺らは部活だから当日はテレビ観戦かな。良かったねAちゃん!高校の試合とかじゃないから堂々と応援できるっしょw」

そう言いながら私の頭を向かいの席から腕を伸ばしまるで小さい子供の様に優しく撫でる和君に思わず赤面してしまったが…

彼の言った通り

明日は高校のしがらみなく清兄を応援できる!

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あきは - すごく面白いです!お忙しいと思いますが、是非更新再開してください!楽しみにしています!! (2018年9月27日 0時) (レス) id: 087715fee8 (このIDを非表示/違反報告)
ろん(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2017年12月3日 16時) (レス) id: 8d7d8fb0a3 (このIDを非表示/違反報告)
ナツキ(プロフ) - 面白いです♪楽しみに待ってるので更新頑張って下さい!! (2017年4月10日 16時) (レス) id: 07216334ef (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すっごく面白いです!続き楽しみにしてます!更新がんばってください! (2017年4月5日 20時) (レス) id: 989d8c78a8 (このIDを非表示/違反報告)
なつき - ウォー!黒バスの映画ずーっと妄想しながら見てましたwwwwww続きめっちゃ気になります!頑張って下さい!応援してます! (2017年3月23日 1時) (レス) id: d1a0043a63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡桃 | 作成日時:2017年3月13日 8時

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