Psycho-2 (ページ24)

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Good hit!!!! ページ24

「どうしたの、これ」

隣に座っている女性に頬を撫でられる

「あぁ、別に大したことありませんよ」

そう言ってグラスを持ち上げ、ぐいっとまた一杯飲む
まさかまだ跡が引いてなかったとは、ずいぶん強く叩かれたものだ

「誰にやられたのー？」

今度は私の首に後ろから手を回してる女性に聞かれた

「バカね、島崎さんが人に打たれるわけないでしょー」
「ねー！」

くすくすと、女性特有の笑い声がする

まあ、実際人に打たれたわけなのだが
それもまだ少女と言っても差し支えない年齢の

(やっぱり時期尚早…だったのかもしれませんねぇ)

酔いがまわってくると、Aさんのことばかり頭に浮かぶ

しかしなぜ、自分はこんな風にAさんに入れ込んだのだろうか

…今まで女性など、愛嬌があってプロポーションが良く、あと抱ければそれでいいと思っていたのだが
今回はどうも違うようだ

他の目に見えない部分の「人」の相違点…となると、性格だろうか

…つまり私はAさんの性格に惹かれたということになるのか

(世界征服を目論む人間が…お笑い草ですね)

性格の良し悪し、それは人によって全く解釈の異なるものだ
私にとって「性格が良い」とはどういう意味なのだろう

考えても全く検討がつかない

それどころか、自分がAさんに入れ込む理由はそんな複雑なとこではなく、もっと単純なところにある気がする

「…綺麗なんでしょうかね」

思っていたことがつい、言葉に出た

自分は生まれつき目が見えないため、「綺麗」という言葉の意味がわからなかったのだが、もしかすると私はAさんに綺麗の意味を教わったのかもしれない

「綺麗？」

隣にいる女性が脈絡の無い私の発言に首を傾げる
どうやらはっきり聞かれてしまったようだ

「あなた方のことですよ」と適当な嘘をつけば、楽しそうな笑い声と嬌声が返ってきた