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夜蛾「…なんだその少女は」
五条「紹介しまっす！祇園Aチャンでっす！」
夜蛾「悟。ふざけるな」
五条「ふー。ハイ、すんません」
空き地から高専へ移動し、担任である夜蛾先生の部屋へAと向かう。
Aはキョロキョロ周りを見渡しながらついてきた。
担任の形相にビビっていないことはよかったが、この部屋に並ぶ不気味な呪骸とAを戦わされたりしたらどうすっかな、とぼんやり考えた。
五条「ちょっとセンセーこれ見てください」
夜蛾「…！これは誰がやったんだ？」
五条「ここにいる彼女がやりました」
俺は携帯で撮影した写メを見せる。
さきほどの空き地だ。
Aがメッタメタにしちゃったけど。
夜蛾「この少女が…？何者だ」
五条「３か月前に俺が任務に行った特級呪霊の除霊あったでしょ？その現場で会いました」
夜蛾「…生存者無しの報告だったはずだが？」
五条「そりゃまあ、虚偽報告ってやつっすよ」
――ゴン！
といつも通り拳骨が飛んでくる。
しかし覇気はない。それはもちろん―――灰原が死んだからだ。
夜蛾「…こんな威力を持つ者を野放しにはできん。なぜ匿っていた」
五条「今日灰原が死んだ理由と同じだよ」
夜蛾「…？」
バサッと、今日の任務の報告書を机の上に広げた。
高専に戻りたくない理由はこの話をしたくなかったからなのに、皮肉だな。
五条「読めばわかるけど。産土神信仰の土地神ですよ。何で灰原と七海が向かうんだ。上の指示ですよね？」
夜蛾「口を慎め」
五条「慎まねえよ！なんで灰原が死ぬんだよ！」
つい叫んでしまうと、Aがビクッと震えて俺を見た。
しまった。
でも、灰原のあの無邪気な笑顔が、どうしてもAに重なってしまうんだ。
夜蛾「それが理由か。この子を匿った」
五条「……そうです。上層部の好きにさせたくない」
夜蛾「しかし悟だけで匿えないほどの呪術を持っていて、渋々報告に来たんだな」
五条「はい。なんとかしてください。せめて１５になるまでは上に報告しないでほしい」
Aは灰原のことを知らない。
だが、俺がこんなに声を荒げてしまったので、
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作者名：佐々 | 作成日時：2021年1月20日 13時
