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――
ステージの裏から、彼らの姿を見守る。
私はパフォーマンス中のジミンに見惚れてしまっていた。
初めて聴く歌声、レッスン時代とは比べられない程に美しく、洗練されたしなやかなダンス。
なんて格好良いのだろう。
――何故、こんなにも綺麗なんだろう。
等と、胸中で思いながら、初めて見る姿に翻弄されつつも堪らず感慨深い溜息を吐露してしまう。
ぎゅ、と両手を握り、己の胸元に添えながら、どきん、どきん、と跳ね続ける心臓が早く落ち着かないかと祈っていた。
そんな気持ちとは裏腹に、頬が、身体中が火照っていく。
不安？焦り？
自分でも理解しきれない感情に苛まれているだなんて、認識したくなかったのに。
目尻に涙が滲み始める。
心の何処かで、時間が止まってほしいとさえ。
そうしてこの時、私は気が付いてしまった。
彼に――二度目の恋をしてしまった――、のだと。
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作者名：雛月 | 作成日時：2021年11月19日 2時
