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「天祥院さん…?」

「やぁAちゃん、仕事は順調かな?」


貼り付けられた甘い笑みを浮かべながら私に声をかけたのは、この世の支配者と言っても過言ではない天祥院英智さまで、びしっと私の背筋が伸びた

「はい、お陰さまで…」


表沙汰にはしないし、彼本人も口には絶対出さないけれど、多分私の事情を知って見守ってくれているのは天祥院で


「びっくりしたよ、事務員を兼ねつつ瀬名くんの補佐もする事になって」


異変というか異動というか
兼業までは伝わっておらず、今回降臨したのだろう



「私も吃驚しました
でも折角声をかけて頂いたのでできる限り応えたい、な…と…?」



「…瀬名くん本人からの指名ということ?」



目の前の彼の表情を見るに、泉は単独で決定権を振りかざしたのか


「えーと、Aちゃんと瀬名くんの関係までは知らなかったなぁ

そうだ、少しお話をしよう」

「そ、そうですね!」


年下ながらに威厳のあるスマイルと、問答無用で自分のペースに巻き込む彼に手を引かれて訪れたのはビルの応接間


就職試験及び私はこれから折檻されるのか
身構えようとも、そこには何も変わらぬ笑みをする天祥院

怖いよ…

ざっくりと泉との関係を彼に伝えた上で兎に角頭を下げた


「天祥院さんがご存知ないなんて、瀬名が単独で決めた事なんですね…本当にすみません」


「Aちゃんが謝る事じゃないよ
そんな顔をしないで
兼業については反対はしない
ただ2人の関係上私情は一切挟まない、なんて事は無理だろうし…正直、不安はあるんだ」

「私は以前のようにヘマをしたくありません
今は一般人、社会人として仕事に専念しています
ただ瀬名の考えも蔑ろに出来ないという気持ちもありますが、彼を納得させるにはマネージャーになるしかないと思いました」


「そうだね
彼も君も1人の人間である以上、1番良い形で収まることを願うよ」

優しい顔つきになったかと思いきや、天祥院の冷めた瞳が私を捕らえた


「現在瀬名くんの価値はとても大きいから、そこだけは気をつけてね

それは君が1番わかっていると思うけど

あぁ、僕個人としてすごくいち事務員に戻って欲しい」


「で、ですよね…わかってます、本当に
けど瀬名も聞く耳持たずで、はぁ…本当にごめんなさい」


「僕は陰ながらも君を見ていたかったのに、陽の目に晒そうなんて、烏滸がましいよね」

「そこまで言いますか」

和らいだ雰囲気の天祥院に乾いた笑いが出た

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みんじろう(プロフ) - 遥斗さん» 遥斗さん!ご指摘ありがとうございました!全く気づいてませんでした💦すぐ訂正させていただきました!感想もとても嬉しいです(^^) (2022年10月13日 3時) (レス) id: acc7c19a08 (このIDを非表示/違反報告)
遥斗(プロフ) - 面白かったですが、変換二つとも機能してないですよ〜! (2022年10月13日 1時) (レス) id: 2872b3e107 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みんじろう | 作成日時:2022年5月30日 1時

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