7話 ページ10
「俺達は命令通りに動くだけ、失敗は許されん」
鬼道は今一度、目的の人物を見る。
しばらくして、円堂達は壁山を連れてフィールドに戻ってきた。
『やっと始まるね』
「…」
___
「これより帝国学園対雷門中学の練習試合を始めます。両キャプテン、コイントスを…」
審判の声に背を向けたまま自分のポジションに向かう鬼道は「必要ない、好きに始めろ」と言い去って行った。
[これは挑戦です!これは我が雷門に対する帝国の挑戦です!今日はこの角馬が実況・解説をさせていただきます!]
ベンチにいきなり現れた将棋部、角馬が木野や取材の為にいる音無の隣で実況を始める。
FW 染岡 目金
MF 宍戸 マックス 少林 半田
DF 栗松 風丸 影野 壁山
GK 円堂
それぞれのポジションに選手達が着き、始まりのホイッスルと共にタイマーが動き出す。
「行くぜ!」
[始まりました!まずは染岡ボールを松野に預け、自分は帝国学園ゴールへ上がって行った!]
マックスは上がった染岡にパスを出すが、そこに帝国のFWである佐久間と寺門がスライディングを仕掛ける。それを染岡はヒールリフトで躱す。
[おー!凄い凄い!染岡、見事に帝国を躱して行く!]
「俺結構やれるんだな」
「染岡パスだ、パス」
帝国イレブンの2人を避けた事で名門校と渡り合えると感じる、そんな染岡に風丸はパスを促す。前から来る洞面に気付き風丸にパスを出した。
「いける、いけるぞ」
好調にボールを帝国ゴールに持って行く仲間達に円堂は1点を取れると確信する。
その間にもパスを繋いでいく雷門イレブン
[ボールは依然キープ!細かくパスを繋いで帝国を翻弄!]
「先輩!」
宍戸の持ったボールは言葉と共に蹴られ、半田に送られたが半田はボールを取る事をせずにスルー
[ほぉ?!半田スルー!シュートを打つのはその向こう!染岡だぁ!!]
送られたボールは染岡のシュートによりゴールに向かう。不意をついたシュートにGK 源田は反応出来ないかと思われたが見事にキャッチする。
[そんなぁ〜…惜しかった、惜しかった]
期待していた木野達はベンチに腰を下ろしてしまう。
「鬼道、俺の仕事はここまでだ!」
源田はボールを鬼道の下へ投げた。
「あぁ、始めようか。帝国のサッカーを」
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作者名:雨の子 | 作成日時:2019年4月17日 16時