世界は箱庭 (ページ33)

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28話ページ33

同点になった事で試合を見ていた観客達は歓声を上げる
勢いに乗った雷門イレブンは次の攻撃も新たに生み出したドラゴントルネードにより逆転の1点を入れ、タイミング良く終了のホイッスルが鳴った

[ここで試合終了です！4対3、4対3で雷門中が尾刈斗中に大逆転勝利だぁ！！]

『まぁここで挫けちゃ駄目だよね？』
「雅君何か言った？」
『ううん、何も。勝てて良かったね』
「皆さん頑張りました！」

＿＿＿＿
夕日に染まるグラウンドには雷門イレブンが揃っていた

「か…勝ったんスね、俺達」
「あぁ！」

得点板には雷門の文字の下に4の数字が書かれている
円堂は今回の試合で活躍してくれた2人の肩に手を乗せ

「染岡、豪炎寺お前達のドラゴントルネードが教えてくれたよ！1人じゃあ出来ない事も2人で力を合わせれば出来るようになるんだってな！」
『2人共お疲れ様、皆も良く頑張ったね』
「A」
『…この試合、僕抜きでやって貰う様に頼んじゃってごめんね』

一歩離れた場所に居るAに仲間の目が集まる

「気にすんなよ！AにはAの考えがあってやった事だろ？」
「…俺と染岡の仲を深める為か？」
『ん…気付いてた？』
「なんとなくだ」
『そっか…』

豪炎寺の言った言葉にハッとする何名かの部員

『…今回の試合に出なかったのは豪炎寺君への染岡君の考えを改めさせる事が目的だったんだ』
「考えですか？」
『うん、豪炎寺君が入部してから宍戸君達1年生は何処か豪炎寺君を頼りにしてたでしょ？』
「はい…」
『必殺技も取得したのに後輩が慕っているのは新入部員の方だって分かって染岡君は過度な対抗心を燃やしちゃったんだよ。だから、これからの試合にその感情があったらチームワークを乱す可能性があってね、今の内に無くして貰いたくって』

Aの話は染岡の心の内を暴いていた
自分より強い必殺技、後輩からの尊敬の念、冷静な判断その他にも自分には無いモノを持っている豪炎寺を気に食わなかった染岡…

『でも、ちゃんと2人は分かり合えた…でしょ？』
「あぁ」
「勿論」
『君達のドラゴントルネードを見て、もう大丈夫だって思えたよ』

染岡と豪炎寺はお互いを見て笑う

「よーし皆！フットボールフロンティアに乗り込むぞ！！」
「「「「おぉ！！」」」」

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尾刈斗戦長くなちゃったなぁ…
試合風景とベンチの２つを書いたからだよな…