17話 ページ21
あの練習から数日
「新聞部の音無春奈です!今日からサッカー部のマネージャーやります!!皆さんの練習見てるだけじゃ物足りなくて!!だったら、一緒の部活やった方が早い!そう思ったんです!新聞部の取材力活かして、皆さんのお役に立ちたいと思います!宜しくお願いします!」
「ってな訳」
「あ、あぁ宜しくな」
余りの勢いに押されるサッカー部
「音無って」
「やかましの間違いじゃないの?」
そんな事があったが気を取り直して河川敷に向かう部員達
「ん?」
「あれって…」
彼等が見たのは早めに来て練習をしている染岡とAの姿だった。
「おら!」
『染岡君そんなに力んじゃ駄目!』
「分かった!」
『今のシュート良かったよ!』
「おう!」
数日前はAに対して対抗心を燃やし喋らなかった染岡だったが今は悪い点やどの辺が良かったかと積極的に話しかけていた。
「どうなってんだ?」
「そ、それに何で雅、頬に湿布貼ってんだ?」
「さ、さぁ?」
「まぁいいさ!2人が仲良くなったんだからな!」
___
『染岡君、さっきのシュートだけど…』
「あぁ」
「A、染岡2人共頑張ってるな」
「円堂」
『それに皆も』
円堂の呼ぶ声に後ろを振り返るとサッカー部員の姿があった。
「…へっ上手くいけねぇよ…Aに頼んで悪い所とか見て貰っても全然ゴールに決まらねぇ…こんなんじゃあFW失格だな…」
『染岡君?そんな事言っちゃ駄目って言ったよね?』
「うっ…すまねぇ」
『…円堂君ちょっといいかな?』
「ん?」
皆が走り込みをしている中、フィールドを離れ3人で座る。
「あんまり無理すんなよ染岡」
「タイヤで無茶な特訓してるお前には言われたかねぇよ」
『まぁそうだね』
「うっ…でも!俺この間皆でサッカー出来て嬉しかったんだ。やっとサッカー部らしくなったって」
「…」
「お前等はどうだ?」
遠くを見ている2人に円堂が問いかける。するとAは円堂に顔を向け答えた。
『僕は楽しかったよ。こんなサッカー部があったんだって知って面白かったしね』
「そっか、染岡は?」
「…俺は、正直羨ましいかった。豪炎寺に、A…凄え必殺技を持ってる2人に嫉妬した。」
「そっか…」
『…だから僕が染岡君だけの必殺技を生み出そうって協力したんだ』
「あぁ、だから2人で早めに練習してたのか!」
「…」
「なら!完成させようぜ!染岡だけの必殺技!もっと自分に自信を持てよ!な!染岡!」
円堂の声に染岡はやる気をだす。
『練習再開だね』
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作者名:雨の子 | 作成日時:2019年4月17日 16時