トリップしたら自来也の娘に!?【part3】 (ページ8)

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26.交差する-01 ページ8

あの日から、私たちはよく会うようになった。

暗部服で会ったのは最初のあの日だけ。次からあの服を着てくることはなかった。
それに何か意味があるのかないのかは分からない。
だからその事について何か聞いたりという事は一切しなかった。

会っても特に何もすることはない。カカシお兄ちゃんも私も、もとからそんなに話すタイプではないから、喋る事はあまりしない。ただ二人で並んで同じ空を静かにじっと見つめるだけ。
不思議なことに、その沈黙を気まずいと感じることは一度もなかった。

今日はカカシお兄ちゃんが修行に付き合ってくれた。いつもするわけではないけれど、頼めばいつでも修行を見てくれる。
暗部の組織としてそう教えられたのか、それとももとからのものなのか。
カカシお兄ちゃんは、自分の身の守り方をよく教えてくれた。

不満には思っていない。
でも私は、“自分を守る方法”ではなくて“誰かを守る方法”が知りたい。

でもそんなことを言えるはずもなく、教えられたことを素直に吸収していった。
自分の身を守ることすらできないのに、自分以外の誰かを助けられるのだろうか、という思いもあったから。
教えられたことを応用すれはきっと誰かを救うことが出来る、とそう信じて。