トリップしたら自来也の娘に!?【part3】 (ページ7)

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「……なんだよ」

『カカシお兄ちゃん指切り知らないの？』

「んなの知ってるよ！」

私の返答を聞き、そのシワはさらに深く刻まれた。

『約束。
　“私は絶対に死んだりしない”って』

「っ！！」

自分でも何をしてるのか、何を言っているのか訳か分からない。いつの間にか勝手に体と口が動いていた。

でも言ったことは取り消せない。

私はただじっと真っ直ぐに、カカシお兄ちゃんの黒い瞳を見つめた。

今カカシお兄ちゃんは何を考えているのだろう。もうこの世には居ない父サクモさんのことなのか、自分の事を庇って逝ってしまったと思っているオビトお兄ちゃんのことなのか。自分の手で殺めてしまったリンのことなのか。

もしかしたら全部かもしれない。彼の人生には
辛い出来事が多すぎて、それを思うだけで胸がズキリと指すような痛みが走った。

それから
どのくらい経っただろうか。私たちの間に風が通り抜けた後、カカシお兄ちゃんの手がゆっくりと動き出し、自分の小指を私の小指に絡めた。

「…………く…。

　約束だ。」

『………うん！！！約束する！！』

この世界にいる以上、こんな約束守れるだなんて保証はない。
私がこの約束を守れなかったら、救いたいと思っている人たちを救うことは出来ない。だから絶体に死にたくない。

でもそれ以上に、私はカカシお兄ちゃんの隣に居たいと思った。

頭上に流れた一筋の流れ星に気づかぬまま、晴れた夜空の下で私たちは約束を交わしたのであった。