33.二度あることは三度ある-01 ページ49
私とパパは、里からの連絡を受け、綱手様と別れて急いで木の葉の里に帰ってきた。
来る途中でちょっとした事件があったけど…、
里に着くなり直ぐおじいちゃんの所に行って話を聞いた。
クシナさんは今、姿を変え、アヤノという名前で生活しているらしい。会うのは良いが、「クシナ」とバレない様にしろと釘を刺された。
私はそれだけ聞いて火影室から飛び出した。会いたくて、この目でちゃんと確かめたくて。それに何となく分かるんだ。感じるんだ。クシナさんの居場所が。
自分のチャクラと共鳴するその気配をたどっていくと、そこには涙を流すクシナさんがいて、何かあったみたいだけど、私はクシナさんと再開できた。
そしてクシナさんと別れた私は、ぶらぶらと里の中を歩いていた。それにしても木の葉に帰ってきたのは何年ぶりだろう。以前と少し違う風景に時の流れを感じた。
『ここらへんかな…』
歩いてきた場所は、火影岩がよく見える絶景スポット。オビトお兄ちゃんとカカシお兄ちゃんと出会った場所でもあるあの場所だ。
一度目も二度目も屋根から落ちて二人に助けてもらった。今度こそは落ちない。絶対に落ちない。私だって成長したんだから!
そう意気込んで地面を強く蹴った。
舞い降りるかのように着地した。筈だったのに、高下駄の出っ張りが上手い具合に溝にはまり、私はバランスを崩しそのまま重力に体を引かれた。
もう!なんで毎回こうなるの…!?あの屋根絶対なんかある!!
体勢を整えるため体を捻ろうとした時。懐かしいにおいが鼻を掠めた。
「っと…大丈夫?」
『あっ…』
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作者名:きゃおる | 作成日時:2022年9月25日 22時