惑わせる彼【紫】 (ページ43)

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『え？深澤先輩と仲がいいので、てっきり性格も似てるのかと・・・』

佐久間「そんなことないよ？俺、陰キャだしふっかみたいに女の子と話せなぁい」

『あー、あの人、昔から人たらしですもんね』

佐久間「最近もさぁ、同級生とか俺らの家に呼ぶんだけど、ちょっと気に入らないし」

『シェアハウスに、ですか？』

佐久間「そー。前に会ったでしょ？結城ってやつ。俺あいつ苦手なの・・・怖い」

誰にでもフランクだし、
私にも昔からの後輩のように扱ってくれる佐久間先輩にも苦手な人がいるんだ
すこしだけこの人の人間臭さを垣間見えた気がする

『不得意があってもいいんじゃないですか？』

佐久間「いい、のかな？」

『私にとって、少なくとも先輩にはもっといいところがありますし』

ちょっと上から目線過ぎかな、と思い佐久間先輩を見ると
どこかすっきりしたような顔で私の頭をなでてくる。

ちょっと、腫物を触るようになでてくるのでくすぐったい(笑)

深澤「おい佐久間！！交代！！！俺疲れた！！！！」

佐久間「えー。いいとこなのに！」

さっきまで高校生二人相手に追いかけまわされていた深澤先輩が
汗だくになりながら私たちの間に割り込んできた
触れる肩から、彼の体温を感じる

『ふふっ、先輩汗すっごいです。本気ですね(笑)』

深澤「あいつら容赦ねぇ。特になべ、あいつ敵みたいに来るんだけど！？」

さっきから見ていた時も、渡辺君は執着して深澤先輩追いかけてたしなんか睨んでるし。
せっかく同じ大学の生徒になるかもしれないのに。

今も悪役みたいな顔で佐久間先輩を追いかけてる
みんな、元気だなぁ・・・・・・

深澤「で？お姉さんは、花火楽しんでる？」

『もちろんですよ。楽しいです』