惑わせる彼【紫】 (ページ42)

今日:8 hit、昨日:14 hit、合計:134,199 hit

入り込まないでページ42

もう少しで待ち合わせの20時を迎えるので、三人で待ち合わせの公園まで移動をする

すっかり外は暗くなっているが、夏の夜風が私たちの体を通り抜けていく
心地よくてすっかり気分がいい。受験の鬱憤を晴らせそう

深澤「あ、照達もそろってる」

岩本「ふっかたち、一緒に来たの？」

『あ、うん・・・そう。』

さすがに『さっきまで十分に甘やかされてもらってました！』なんて
恥ずかしいことこの二人に言えるわけがない。

渡辺「なんか人も増えたし、さっき照と追加の花火買ってきたんだよ」

佐久間「あ、ネズミ花火ある！俺これめっちゃ好き！！」

『渡辺君にしては気が利くね。さすが』

渡辺「だろ？」

岩本「お前、少しずつAに馬鹿にされてんのな。」

火消用の水を準備して、各自好きな花火を持った。
こういう花火ってどんな色になるかわからないけどそれも楽しみの一つかもね

深澤「じゃあーこの花火をくれたなべとAちゃんに感謝して！カンパーイ！」

『その音頭は違いますよね？？？？』

深澤先輩の、よくわからない号令に合わせて各自の花火に火をつける。
なんか夏休みっぽい、ね(笑)

渡辺「みて！！！！！！！！俺のカッコ良くね！！！！」

『きれいなグラデーションだね、渡辺君はちょっと落ち着こうか』

なんだか夜に集まっているからかみんなテンションが高い。

岩本君も、向こうで深澤先輩に花火を向けながら追いかけてる
いっつも岩本君はクールなんだけどな・・・？

佐久間「ね、ね、Aちゃん俺に火分けてくれない？」

『あ、じゃあ私がそっち行きますよ。待っててください』

火種を持って佐久間先輩の元へ向かい、隣に座り込む

深澤先輩や渡辺君のいる方向に、少しいたずらっぽく笑ってから
ネズミ花火を打ち込み二人で笑った。いや、あの二人はもはやリアクション芸かな？

この様子を見てると、いつも騒いでる佐久間先輩が少しだけ小声で話しかけてきた

佐久間「今日、俺たち参加してもよかった、？」

『もちろんです。ネックレスまでいただいちゃって・・・すごい嬉しいんですよ』

私はあまり顔に気持ちを表すことが苦手だけど、佐久間先輩と話していると
自然と口角が上がってしまい笑っているから不思議だなぁ

佐久間「よかったぁ～。俺ね、あんま女の子と話すの得意じゃなかったんだけど」

佐久間「・・・なーんか、Aちゃんをかわいがるふっかの気持ちが分かったわ！」