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・・・とりあえず気を取り直して。
私は藤井千里に向き直る。
「どうして調べたか、そう問いましたね?」
私はそう聞いた後、綾瀬ミホの肩に手を置く。
「私、綾瀬ミホの、妹なんです。」
私の言葉に一拍置いて、一番驚いたのは―――
「・・・えええええええええ!?」
やっぱりこの子―――
綾瀬ミホだ。
やっぱり、知らなかった。
その様子に心の中に冷たい風が吹き抜けたかのように、やけに冷静になる自分がいる。
―――やっぱり、調べてまでくるんじゃなかった。
「・・・私は戸籍上一度も綾瀬自体にいた事はないから、綾瀬ミホが知らなくても当然なの。私は生まれてすぐ、竜宮家に養子として引き取られたから。」
「・・・そんなヤツが今さら何の用だ。」
今さら、どうしたいのかなんて。
もう分かんないけど、ただ確かめたかった。
本当に私に"双子の姉"という存在がいて、彼女が笑って過ごしているか。
けど、幸せであってほしいと願うその裏側、
醜い自分が、見え隠れ。
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あゆみ - ここまですごく面白かったので続きも楽しみにしてます!更新頑張って下さい\(*⌒0⌒)b♪ (2015年9月21日 17時) (レス) id: 5caf3af081 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 更新楽しみに待ってます!頑張ってください! (2014年1月16日 19時) (レス) id: 92feccc4ca (このIDを非表示/違反報告)
謎の月(プロフ) - ニアさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです!これからもお読み頂けると光栄です (2014年1月12日 22時) (レス) id: 3695c26c2a (このIDを非表示/違反報告)
謎の月(プロフ) - あゆさん» コメントありがとうございます!嬉しいです!もう更新するつもりはあまりなかったのですが、もう少し頑張ってみます! (2014年1月12日 22時) (レス) id: 3695c26c2a (このIDを非表示/違反報告)
ニア - 泣きました、笑いました。 最高です! (2013年12月30日 22時) (レス) id: 04fbca3b91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鵲 | 作成日時:2013年1月12日 23時