お男子ヤン！！

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「・・・驚かれているでしょう？同じ顔で。」



大群から少し離れたところで私は問う。



「確かに少し驚いたけれど、あなたの方がやっぱりお綺麗よ。お化粧なんてほとんどされてないでしょう？」


「ええ、まあ・・・」



した事ないな、面倒だから。

お嬢様としてはすべき？

写真じゃ分からなかったけど、このお嬢様もバッチリメイクだ何気に。
まあ、綾瀬の令嬢なだけあって嫌味ないメイクは心得てるみたいだけどさ。



「・・・綾瀬様、今、楽しいですか？」



私はポツリ、呟くようにその問いを漏らす。



「え―――？」



彼女も突然の問いに驚いたように首を傾げる。

それでも、これはここに来て、確認したかった事の１つ。

私はもう一度同じ問いを繰り返す。




「今、幸せですか？」



セールスか何かみたいなその問い。

けれど真剣さは彼女に届いたらしい。


若干の間の後、彼女は頷いた。



「ええ、とても。」



その笑顔を見て、安心できた自分がいた事に安心した自分に、


嫌気がさした。

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