第一高校の帝王２ (ページ4)

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帰りたいページ4

VIPルームに戻ると九島烈がニタニタと待ち構えていた

九島「どうだった、軍部との話し合いは」

わかりきってるくせに
先生のこういうところが腹立つんだよな

『・・・・・・実に無駄な時間でしたよ』

ふんっと椅子に座る
すると先生はクックックと笑う

九島「そうかそうか

それで、どうだったかね？
うちの孫は？」

孫・・・・・・？

あー

あの胸糞悪いババア(藤林響子)か

『いいんじゃないですか？

そのうち、お嫁さんの貰い手がくるでしょう

あの年でまだ結婚できないとは
驚きですが・・・・・・』

爽やかな笑顔に紛れる侮蔑

九島はそれを流れるように受け流した

九島「君が貰ってくれれば嬉しいんだが？」

『僕は"おばさん"と付き合う趣味はありませんよ』

俺はわざとおばさんというワードを強調させた
その意図に気付いたのか、九島先生は苦笑いする

九島「おばさん・・・・・・

一応教えておくが
彼女はまだおばさんと言われるほどの年齢ではないよ

まだ３０代だよ」

九島先生の返しに俺は笑顔で

『すいません

ずいぶんお若いのですね
てっきり６０代かと

そうみえるほどの老け顔と濃い化粧だったので』

九島「そうかそうか」

その頃、軍議室

《・・・俺、おばさんと付き合う趣味はありませんよ》

バキッ

独立魔法大隊

数々の修羅場をくぐり抜けてきた強者達が集う部隊

その中でも中枢を担う幹部

おそらく国内では強者に属する彼らでもこの時、幹部５名が同じことを感じた

藤林「・・・・・・おばさん・・・・・・」

今すぐ帰りたい、と

彼女藤林響子は普段は穏やかで麗しい女性だ

気配りもでき、才女であり
おまけに電子機器のスペシャリストでもある

そして、かの九島烈の孫でもある

軍部の中でも密かにファンクラブもあり、男からの人気は絶大なものだ

もちろん告白の経験は数多に及び、大人になっても多くの縁談の話ももちかけられた

そんな彼女が一人の少年にそのプライドと誇りを粉々にされる

《そうみえるほどの老け顔と濃い化粧だったので》

バキッ

声が通信機から聞こえる度になにかが壊れる音が響く

最初は持っていたボールペン

先ほどは片付けていた少佐のティーカップ

柳「・・・・・・藤林、物に八つ当たりするのはやめろ」

藤林「あら、御免なさい

何故かしら

自然と拳に力が入ってしまうの」

柳(目が全然笑ってねぇよ・・・・・・)