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人生塞翁が虎〈壱〉貴方side ページ3

『あぁ〜矢っ張り外の空気は美味しい…本部の黒ばっかりの空気とは大違いだ』


仕事の休憩時間、私は川の近くを散歩していた


『今は中也も出張でいないし、森さんは人使いが荒いし…何かこう、面白いこととかないものか…』

軽食にと買った鮭の御握りも食べ終えてしまったし…


等と考えていると、河原にボロボロの服を着た少年が倒れているのを見つけた

なぜか此方に近づいてくる


少年「か、金を出せ!」

『お金?あ〜君孤児か』


最近捨てられたのかなぁと思い、少年を哀れみの目で見る

私にはどうにも出来ないからな


『ごめんね、今持ち合わせないんだ…パンで良ければ此、あげるよ』


私は鮭の御握りを買ったときにオマケで付いてきた小さなパンを渡しながら云った

すると、少年のお腹はとても素直で、直ぐに鳴った


『…………フフッ』

少年「……………頂きます……」


少年はゆっくりとパンを食べる。とても美味しそうに食べてくれるので、私も少し嬉しかった

とその時、私の電話が鳴った

少年に断って電話に出る


『ピッもしもし』

〈休憩中にすまないね、A君〉

『いいえ、大丈夫ですよ首領。少し通りすがった少年と話していただけですから。それで、ご用件は』

〈ああ、実は拷'問班が一寸手こずっていてね。生憎、紅葉君は別の任務で本部にいない〉

『成る程、其れで私に回ってきたわけですか。了解致しました、10分で戻ります』

〈宜しく頼むよ〉

『失礼します』


ピッと電話が切られたのを確認して少年に云う


『ごめんね、上司に呼び出されちゃったから職場に戻るよ』

少年「あ、はい、御馳走様でした……あの、僕は中島敦といいます。良かったらお名前伺っても…?」

『勿論。象羅木、象羅木Aよ』


それじゃ、と別れを告げてマフィア本部に急いで戻る

久し振りに彼処まで曇りのない綺麗な瞳を見たな

きっと、私が夜の世界、彼が昼の世界に居る限りもう会うことも関わることもないはずだけれど……

敦君、か…なんだかまた会えそうだ

人生塞翁が虎〈弐〉→←人生塞翁が虎〈壱〉敦side


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作者名:六等星 | 作成日時:2023年4月26日 6時

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