君を振り向かせるのは２【HQ】

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『とりあえず英語と数学が苦手だから持ってきました』
「うん。この間言ったけどおれ別に勉強は教えられないからね？」
『大丈夫。何かあった時相談できる相手がいるのといないのとじゃ全然違うから凄く助かる。研磨は何からやる？』
「じゃあ英語」
『了解』



お互い教科書を開いて、それぞれ勉強していく


たまにわからないことを聞いたり、研磨も同じくわからなかったりするところもあったけど


テスト範囲から出るところを予想したりできたのは助かった





『そろそろ飽きてくるー』
「うん」
『もうやめたい』
「じゃあやめよ」
『そんなあっさりと！』



するとペンを置いた研磨は、ペンの代わりになんとゲーム機を取り出した



『ちょ、ゲームする気！？』
「うん、休憩」
『っ……ズルイ！』



けれども私はここでやらなきゃ夏合宿に行けなくなると自分を奮い立たせて、文法を頭に叩き込ませる



『えっと……ん？ここ何入れればいいの？is？ちょっと研磨』
「んー？」



ゲーム片手に覗き込んできた研磨に教科書の問題を指させば



「んーmust？、いや、おれもわからないや」



そう返ってきてしまったんだからしょうがない


これは月曜にでも那智に聞くか



『わかったありがと』



そう言って再びペンを走らせれば、ブブッと鳴ったバイブ音


私かなと携帯を確認しようとすると、どうやら鳴ったのは研磨の携帯だったようで



「ねぇ、クロ呼んでいい？」



そう言った研磨に本当に二人は仲がいいなと思った

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