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「マジか……」
研磨が先輩を呼んでいいか私に聞いてから数分、部屋のドアが開いたかと思えばそこにクロ先輩がいた
『こんにちは』
「どうも」
『近くにいたんですか?』
「近くっつーか俺ん家すぐそこだし」
『え!?そうだったんですね』
だから幼馴染でそんなに仲がいいのかと納得していると、テーブルの前に座ったクロ先輩
「つーか、なんで親いねーの?」
「出かけた」
「出かけたって普通さ……はぁ、まぁいいけど」
ため息をつくクロ先輩にゲームから目を離さずに答えた研磨は思いついたように「あ、」と声を出した
「そうだ、A。さっきのクロに聞いてみたら?」
そう言ったから、一瞬なんのことかわからなくて考えること数秒、先ほどの英語の問いに関してだと気付いた
『え、でも……』
「わかんないところあったの?」
『えっと、まぁ』
「どれ?」
『でも先輩、これ二年生の問題ですよ』
「いやAさん、俺三年生だからね?」
おずおずと先程わからなかったページを差し出して指を指せば、んーとかあーとか言ったクロ先輩は
「ここはwillかな。これ助動詞ね」
さらりとそう答えた
『……』
「え?」
『クロ先輩ってお勉強できたんですね。なんかすいませんでした』
「いやAちゃん、僕のことおバカな先輩だと思ってたの?」
『そ、そんなことはないですけど…ちょっと意外でした。でも考えてみれば主将さんですもんね、主将ってだいたいお勉強もできますもんね』
「いやぁ、例外もいるけどね」
そう言ったクロ先輩がお勉強できるなんて意外だったけれど、これは私にとって救世主かもしれない
クロ先輩を呼んでくれた研磨に感謝しないとだ
『研磨、救世主をありがとう』
「うん、よかった」
『それでもうそろそろお昼なのでお昼ご飯を買いに行きませんか?』
時計を見ればもうすぐ12時を指す針。それにお腹も空いてきた
『ちなみにクロ先輩午後もまだ居ますかね!?』
「いるつもりだよ」
『ならよかったです。お昼買いに行きましょう!』
そう言って立ち上がれば、ゲーム機から目を離さずに立ち上がった研磨
またこの子はゲームしながら行くつもりなんだろうか
そんな研磨の行動ももう慣れて来たけど
『研磨、階段』
「うん」
いつか絶対大怪我しそうな気がする
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成田(プロフ) - ゆんさん» わー!嬉しいコメントありがとうございます!!この後もどんどん潔子さんと絡んでいきますので楽しみにしてくださると嬉しいです(*^^*) (2022年8月18日 10時) (レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - すごい読みやすくて好きです(*´∇`)夢主と潔子さんの絡みがすごく好きです♥️ (2022年8月18日 1時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
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