My Days in Hospital [Storm] 6 (ページ39)

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side S

「翔さんはAのご褒美の立ち位置なんでナースステーション待機にしましょう。」

ってことでニノが代わりにAの病室に行ってくれることになった。

作業している潤の隣に座って待機してるとすぐ斜め向かい前の扉が開いて、ニノに抱かれたAと雅紀が一緒に出てきた。

雅紀の明るい声かけもあって不安そうにしているものの前よりはだいぶ大丈夫そう。

「あ、しょーちゃんいた、よかったねーA。」

俺のことを発見したAに反応して雅紀が明るく声をかけてるうちにほんの少しの距離だからあっという間に到着笑

「あーはいはいそんな慌てなくていいから笑」

ほぼ前のめりという体勢で抱っこを求めてるもんだから支えてるニノが辛そうで、さっさと受け取った。

「いやー、Aに愛されすぎでしょ翔さん笑」

「嫉妬するわー」と腕を回しながら笑ってるニノと、「A頑張ってこれたじゃん」と潤に撫でてもらってるA。

「あちゃー、一足遅かったかぁー」

「あ、もしかして感動の瞬間見たかったの？残念、ほんとに今さっきだよおーちゃん笑」

いつもより少し早めに歩いてきたんだけどなぁと少し不満げに智くんも来て、Aもいつものメンバーがそろって嬉しかったのか表情が柔らかい。

「じゃあさ、A、しょーくんと少し病棟の外で散歩してくれば？」

ん！？今この人なんて言った…！？

「しょーくんと一緒ならAも安心だもんなぁ。…もちろん、しょーくんが一緒でもAがまだ怖くて行きたくないならAの意見を最優先するつもりだから無理して頑張んなくていいかんな？今頑張ってきたばっかだし。」

よしよしと頭を撫でながら言ってる智くん。
まぁたしかに俺ら5人の中の1人ならAも安心できるとは思うけど少し荒療治なんじゃないのかとも思う。

最終的にはAの意思に任せるけどね

「どうする？翔ちゃんとなら行ってみる？」

雅紀が再度聞くと、少し躊躇っているようにも見えたが頷いたA。
一気に皆の顔が明るくなったのが分かる。

「よし、じゃあ小さいけど水筒あげるね！院内だけど一応ね！ちょっと待ってて！」

急げ急げーと給湯室に入ってった雅紀を見て、うるさって笑ってるニノと「偉い、無理はしちゃ駄目だよ？」などと潤と智くんから声をかけてもらってるA。

「はい、お待たせ！Aの好きなリンゴジュースにしといたからね！」

小さな水筒を雅紀から受け取ったAは、小さく頷いた。