いかないで / htrn ページ14
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俺は動物が大好きだ。愛らしいところも、強くてかっこいいところも、全部。
今日の朝ごはんは米と魚と味噌汁だった。生きていくには必要不可欠だけど、生き物の命を奪うのは、なんだか心苦しい。
昔、父さんが言ってた。人間はそうしないと生きていけない生き物だから、せめて意味もなく痛めつけたり殺したりはしてはいけないよ。と。そんな言いつけを残して父さんは帰らぬ人となった。そんな俺の今の職業は、漁師だ。今日も浜辺に向かって歩く。そんで魚さんごめん、と思いながら魚を釣って家に帰る。うちには子供も妻も待っているから。大漁の日は市場に寄ってから帰る。
そんな毎日の中の、ある日の事だった。
「何だこの亀」
「突っついても動かねえよー」
子供たちが、浜辺に上がった亀を棒でつついていた。
「こらこら、そんなことしちゃいけないだろ」
「あっ、ひとらんだ！あそぼー！」
「あそぼー！」
「亀さんに謝ってからな？ほら、命は大事にしないと」
彼らの頭に手を置いて、ぽんぽんと軽く撫でる。いい子達だけど、こういうことをするのはいただけない。大人としてちゃんと注意しないとな。
ひとしきり遊んだ後彼らとさよならをし、心配だったのでさっきつつかれていた亀のいた方へ足を運んだ。
そこには、ひょっこりと顔を出すのさっきの亀が。
「ほんとは悪いやつらじゃないんだよ。ごめんな」
甲羅に手を伸ばせば、拒まずにいてくれる。彼らはこうして人間の言葉を理解しているのかしていないのか、友好的に思っている人間には同じように返してくれるのだ。
「良かったらお礼したいんだ」
「えっ？」
どこからかふと聞こえてきた声は、なんと目の前の小さな彼から発せられていたようで、ごしごしと目を擦った。
「助けてくれたから」
「えっと、もしかして君が話してる、？」
「ああもちろんさ」
どうやら夢では無いようで、さらに彼はお礼がしたいと言った。
「お礼って？」
「竜宮城へ連れて行ってあげるよ」
竜宮城？かの有名な海底神殿か。美味しいものも美しい乙姫さまも、綺麗な宝石もたんとあると聞いたことがある。それに、魚と話が出来るなんて。
「ぜひ連れて行ってほしいな」
「よし、なら僕に捕まって」
言われるがまま亀の甲羅に手を伸ばせば、ぐんと海の中へ引かれる。息の心配はなくて、水の中でも容易に息が出来た。尋ねると、これは亀の力らしい。
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タユ(プロフ) - リクじゃなくてすみません。どのお話も凄く素敵で、中でもひとらんの月が綺麗ですねがひとらんかっこいいなと思って読んでいました。これからも更新待ってます！ (2019年3月13日 17時) (
レス) id: 2268a0f833 (このIDを非表示/違反報告)
雨音 - どの作品もとても面白いです!これからも楽しみにしています。リクエストなんですが、まんちゃんかロボロさんで『真夜中のお姫様』をお願いしたいです。小さい頃から好きな童話なので是非お願いします。キャラ被っててすみません。長文失礼しました。 (2018年6月22日 2時) (レス) id: 683f233a63 (このIDを非表示/違反報告)
兎危@ら民、ゆっ家族、ぴく民、その他もろもろ - ひとらんでかぐや姫とかお願いします！ (2018年6月14日 15時) (レス) id: 556657c7c7 (このIDを非表示/違反報告)
葉っぱ2323 - ゾムニキの見ました！意外な展開で驚きました！ひとらんの話は日本の物語がいいですＯ(≧∇≦)Ｏ (2018年6月11日 19時) (レス) id: 060ab598a0 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 葉っぱ2323さん» コメントありがとうございますー！了解です！何の物語だとか、設定とかありますでしょうか？ (2018年6月10日 21時) (レス) id: 85c505ce06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろい | 作成日時：2018年5月25日 23時
