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｢A！お前ら魔女の話を悪く書かれとった絵本あったやろ！？それを別の形で書き直したいって言う作家おるらしいんや！｣
センラが成人し、私も同じぐらいの年齢になった時。
彼からそんな嬉しい言葉が飛び出た。
絵本、だなんて結果に至ったのにもしっかりと経緯がある。
私は一番最初に人間が大勢でやって来たあの日から女王と直接話してもいいと言う機会が設けられた。
その時に私の事も、死んで行った両親のことも、その時に同時に殺された人間のことも全て包み隠さずに話した。
私の話に女王は感極まって泣いて居た。
話してよかった、頑張ってよかった、とセンラと泣いて喜び合った。
普段のくだらないプライドも何もかも捨て去ってセンラと大喜びしたことが懐かしい。
｢仕方が無い…それで私のイメージが少しでも良くなるのならば引き受けんこともない｣
｢とか何とか言って嬉しいの丸分かりやで｣
｢う、うるさい！そいつを呼んで来い！｣
きっと今の私の顔は真っ赤なのだろう。
彼の言葉を否定するのにも何の説得力もなくて俯いてしまう。
｢はいはい。そう言うと思ってちゃんと呼んで来てんねん｣
｢えっ？｣
｢どうも〜！センラの友達の坂田って言いますー！魔女のAちゃんとセンラのお話書きたいって言ったの俺やねん。こう見えて、絵本書いたりしてるからね｣
赤髪をぴょこぴょこと揺らす少年のような彼に私とセンラの出会いを二人で話していた。
そろそろ、物語も終盤に差し掛かって来たかと思えば、センラが｢それじゃあ面白くない！｣とらしからぬ発言をして椅子から立ち上がった。
｢お話ただ終わるだけじゃつまらんやろ？これから先に話があんねん。俺とAはこれから先も一緒に暮らしました。センラはAに恋をしてて、その思いをAに言う。どう？最高のエンディングやろ｣
｢えっ、え？え、？センラ？ど、いうこと？｣
｢A、大好きです。いや、愛してます。これから先もずっと一緒に暮らして行こう｣
センラが何を言っているかだなんて安易に想像できた。
私が今まで読んできた童話の中でも何度も何度も同じような言葉があったのだから。
でも、それが自分に向けられるとは思ってもいなかった。
｢なぁ、Aの答えは？｣
｢…し、仕方ないから付き合ってやらん…ことも、ない…私も、その、す、すき、だ｣
***
5月○○日
今日、センラに告白された。
私も大好きだ。
上手くいえないが、大好きだったから本当に嬉しかった。
これからも愛しているぞ、センラ。
***
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関西風しらすぅ@坂田家 - 坂田さんの絵本描いてる設定とかリアリティありすぎて好きです。幼いセンラさん天使すぎな。 (2019年6月16日 11時) (
レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
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