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｢お前ら！こっから先に近づくなッ！Aは何も悪くないんや！｣
そう、目の前のセンラが叫んだ。
私が魔術で作り出した鎧に身を包み、長い銀の剣を右手に、思いずっしりとした盾を左手に持ち。
さながら剣士のようだった。＿＿否、彼は正真正銘の剣士だった。
｢煩い！お前は何も分かって無い！洗脳されているんだ！目を覚ませ！｣
｢誰が洗脳されてるっちゅうねん！俺は好きでコイツとずっと暮らしてんねん！何も分かってへんのはお前らの方やろうが！Aの事一つも理解しようとせんで傷付けるためだけに剣を振るってるだけや！｣
つい三分前。
館の外に気配を感じたので外に出てみたら、国の剣士、魔女狩りを目的とした人間達に取り囲まれていた。
人数は10人程でそこまで多いと言うわけではないが、軍勢的には圧倒的にこちらが不利だと言うことが分かった。
だからこそ、私が出て行ってセンラを護ろうとしたのだが、彼はそれを拒んだ。
｢俺がお前のこと護るって約束したやろ！こんな事の為に魔術は使わせん！黙って後ろで見とけ！｣
だなんて。
柄にも無く格好良いだなんて思ってしまった。
私の為に剣を振るってくれると約束した言葉は本当だったのだ。
｢センラ、そのままじゃ危ない。私も加勢しよう｣
そうして、魔方陣を空中に描き始め、魔法の杖を手に持つと大きな声で怒鳴られた。
｢アホか！ここでお前が魔法使ったらコイツらと和解することなんて一生出来ひんぞ！｣
｢……分かった｣
私達のやり取りを見ている人間は何が何か分からないようで、攻撃してくる素振りは見せ無かった。
センラの言っている事に、私が魔法を使うことをやめた事に心が揺らいでいるのだろう。
｢人間。私もセンラもお前らに危害を加えるつもりはない。出来る事ならば互いに話して傷付け合う事など無くしたい。お前らが武器を置けば私達も武器を置こう｣
私の言葉を疑ってはいたものの、手に持っている剣を置き、腰に付けていた銃も地面に置いた。
それを見て安心したセンラは剣を仕舞い、私も魔法の杖を地面に置いた。
｢まぁ入れ。私とセンラがもてなそう｣
そう、ぶっきらぼうに告げると人間は私とセンラが住む館に入って来た。
敵意があることは変わりないが、攻撃してくるような意識はない事が読み取れた。
***
12月○日。
人間がやって来た。
だが、これと言って悪いことも起こらなかったので安心した。
だが、何だかセンラの言葉に胸が締め付けられた。
アイツは何か隠しているのか？
***
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関西風しらすぅ@坂田家 - 坂田さんの絵本描いてる設定とかリアリティありすぎて好きです。幼いセンラさん天使すぎな。 (2019年6月16日 11時) (
レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
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