【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ50)

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私はお兄ちゃんが大好きですページ50

「……ここは………？」

見慣れた天井に、違和感を感じる。
その瞬間、唐突に思い出した。

「っ、！復讐者っっ！！！」

「落ち着いてください」

＜ガッ！＞

「ふぐっ…！」

勢いよく、上から顔を手で押さえつけられ、『誰か』の膝の上に落とされる。

「！！？」

当然混乱した骸だったが、

その後ろにある壁にある隙間から見えた、

『自分』が首を鎖で繋がれ、復讐者に連行されている光景が目に入って、固まった。

「あれ、幻覚です。私の作った」

真上から声が聞こえる。

「…A！！？…逃がしたはずじゃ…」

ここに居るはずのないAが、自分に膝枕しているいた。

しかも、平然とした顔で……いや、少し……

怒っている？

「……師匠は…ずるいです」

眉を寄せながら言った。
「私が『汚れる』とか、私を『関わらせたくない』とか、
『最後』まで好きだとか……

私は今、そんな師匠に首を絞め殺してやりたいほど怒ってます」

「……(ﾋﾞｸｯ」

本気で殺気を向け、どさくさに紛れて舌打ちまでしたAに、
骸は少し血の気が引いた。

でも、すぐに気づく。

＜ポタ……ポタ…＞

「…A……？」

「私だって、師匠と一緒にいたいです。もう置いていかれるなんて、嫌です。

私は…今度こそ、骸と二人で逃げたいっ！！」

「！！」

初めて。初めてだった。Aが骸と呼んだのは。

「A……泣かないで下さい…」

「泣いてませんっ！！！」

それでも、Aの目からは雫が溢れ出て、骸の頬に落ちていた。

「……こんなに汚れた脱獄犯の僕でも、いいんですか……？」

骸が言う。

「……いいんです。
だって、魔法使いの弟子は……師匠がいないと成り立たないでしょう？」

赤く腫れあがった目でニコリと笑った。
その横顔を、赤い夕焼けの光が照らす。

「今も、昔も、これからも、汚い嘘つきな私とでよければ

また修行をしてください。師匠」

その言葉に、骸は少し目を見開いた、が
Aの手を取って起き上がったあと、やれやれとため息をもらした。

「困った弟子ですね……」

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