11 仕方なく ページ12
Aside
生徒会室に入った瞬間、空気が変わった。
目の前に居たのは生徒会長と思われる人と日和。
胸がドッドッと鳴っているのが自分でも分かる。
「ぼくはまだ帰るわけにはいかないんだね」
「君はそんなに人の話が理解できないのかい?」
決して穏便なんて言えないこの空気。
見てるこっちがハラハラしてたまらない。
「日和…、帰ろうよ。私、夢ノ咲に行っても一番は日和だよ?」
「そういう問題じゃないんだね…」
日和の声は寂しそうだった。
他の人からしたら、たかがプロデューサーの交換だけど
日和にしてはそれが大きいものになっていることが私にもしっかりと伝わってきた。
日和から大切にされてるのは嬉しかった。
「でも、私、日和の怒ってる顔見たくない」
私は随分、ハッキリと言ったと思う。
すると、日和は
「そこまで言われちゃ、仕方ないね。アイドルは笑ってなきゃいけないんだったね」
ただただ、悲しそうに笑った。
なんか、悪い気がした。これが罪悪感?とも思った。
日和がここまでしてくれたのに、その気持ちを踏みにじるようで。
そして、三人で夢ノ咲学院を出た。
「悪かったんだね、二人とも」
「ううん、大丈夫だよ、日和」
「おひいさん、こちらこそすいません…。また、勝手にAさんと」
「ジュンくんぐらいは同じユニットだし大目にみることにするんだね。結局は書類の件は通されるようだし…。仕方ないね」
日和はまた、悲しく笑った。
ジュンくんも気づいてる。
「でも、英智くんは相変わらず傲慢なんだね。全く意思疎通が出来ない。冗談も通じないね」
「そんなふうには見えなかったなぁ、お人よしな顔に見えたけど」
「お人よし!?あれのどこがお人よしに見えるんだね…!あれは、わがままの塊だね」
日和もね。
と言おうとしたけど、言うのをやめた。
「おひいさん、なんか吹っ切れました?」
「そんなことないね、ものすごく怒ってるね」
「そうですかぁ〜、それにしても交流だなんて、あちらの生徒会長さんは一体何がしたいんだか」
何か思いついたのか、日和がこちらを向いて言った。
「そうだ、交流中はぼくがAちゃんを帰りに迎えに行くね!」
私はその時の日和の顔がいつもの日和の顔で少し安心した。
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美玲(プロフ) - おひぃ様いいですよね!おひぃ様もだしEden!Edenが尊いんです!!!!!おひぃ様誕生日おめでとう🎂!!!!!これからも更新頑張ってくださいね!!!Eden最高!!!!! (2022年7月21日 14時) (レス) id: 0536cf4548 (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - 蜜柑さん» ありがとうございます!嬉しい…! (2019年8月16日 14時) (レス) id: af6be9856c (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - おひいさんが尊い(*´∇`*)物語もとても面白かったです!これからも応援してます。 (2019年8月8日 0時) (レス) id: 85d14ba6ea (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - 夜月さん» 更新全くできてない状況ですが…、嬉しい言葉ありがとうございます! (2019年7月14日 1時) (レス) id: af6be9856c (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 面白かったです♪夢主ちゃんはおひいさんの良き理解者だから...頼む夢主ちゃんっ!!テンシの話を断ってくれ...!!他校で推しラン1,2位に入ってるおひいさんには傷ついてほしくないのッ!HAPPY ENDになりますように... (2019年6月27日 13時) (レス) id: 3bb4ad65c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふわむにゃ | 作成日時:2019年1月13日 3時