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扉の前で ページ3
リヴァイside.
エルヴィンにAについて報告を終え、
俺が部屋に戻ると、Aはもういなかった。
この一週間。
走らせてみればすぐ転び。
走り切っても10秒台。
立体機動装置で動かせてみてばバランスがよくすぐ慣れて、
ブレードが持てないほどに弱い。
馬に乗ることいっちょ前に上手かったが・・・
そんな奴をここにはおけねぇだろ・・・
技術班ならまだしも・・・
壁外に出たら一瞬で巨人のエサになるぞ。
エルヴィンも止めろとは言わんが、それと似たようなことを言ってくれるだろ。
そういうことを考えつつエルヴィンの部屋まで行き、あいつらの話を盗み聞く。
「お願いします！兵団に入れてください！」
「そんなに入りたいのか？
お前は兵団に対し何ができる？
厳しいようだが、今のお前にはここに入る資格はない。」
エルヴィンの声が聞こえる。
ほらな、やっぱりテメェは調査兵団に入んねぇほうがいいんだ。
「これを見ても、考えを変えてはくれないのですか？」
扉の向こうで、エルヴィンの絶句した声が聞こえる。
Aがこちらに歩いてくる音がし、扉から離れ、
自分の事に目もくれず向こうに歩いていく姿を見送り、
俺はエルヴィンの部屋に入った。
「何があった？」
エルヴィンは一枚の紙を俺によこす。
「新陣形の立案書？これをあいつが？」
「リヴァイ。Aの世話を頼めるか。」
「−分かった。」
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作者名：モカ | 作成日時：2020年4月10日 23時
