血と人間と妖怪の腐れ縁【オリジナル】 (ページ25)

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其ノ弍拾伍少し知る妖の事。ページ25

その後、お瀧さんは淡い光と共に封印に消える

愛華「お瀧さん、来世はいい人生送れるといいね……」
月「お瀧の来世はお前が死んだ後だぞ？」
愛華「えっ？な、なんで？そんなに時間かかるって事？」
月「うむ。来世に行くは色々と順序がある。個人差があるが、今は早くて40年から70年程かかるからな」
愛華「そうなんだ……」
月「……愛華。依頼は完了した。お前の口から桐山蒼之介に依頼完了したと言え」
私の手にあった封印の瓶を月は取り
愛華「え？私が？」
月「あぁ。では俺は館に戻る。気が向いたらクウと一緒に来るといい」
そうして言葉を返す前に月は消え去る

体育館
青川「忘れ物、あった？」
愛華「あっ、ありました！」
青川「良かった。じゃあこれからスコア記録お願いできる？」
愛華「分かりました。あ、桐山先輩」
桐山「ん？」
生霊は未だ憑いてるけど、さっきまでの気持ち悪さは、大分軽減していた
桐山先輩に近づき、耳元で
愛華「依頼の件、終了したので御報告に。お友達も元に戻ってると思いますよ」
桐山「！斉藤さん……」
愛華「内緒ですよ？」
私はそう言い仕事に向かう

部活終了時間
青川「今日は体験来てくれてありがとう。また明日、来てくれると嬉しいよ」
1年「ハイ！」
おつかれしたー！！
挨拶と共に一斉に更衣室へ向かう皆
同じく私も着替え、外に出ると、クウさんがいた
クウ「お疲れ愛華ちゃん。どうする？」
確か架夜子おばさんと静流おじさんは明日まで仕事で帰ってこない
愛華「行きます。その前に家に寄っていいですか？」
クウ「いいよいいよー。てか、敬語いらないよ。クウって普通に呼んで。敬語使われるの距離感でて嫌なんだよねー」
話しながら歩く
愛華「妖怪はみんなそういう事言うの？」
クウ「え？あー、僕は敬語を使われ慣れてないだけだよー」
愛華「そうなんだ……月も同じような事言ってたから」
クウ「ツッキーはね、王子だから色んな人達から慕われて、崇められて、特別扱いばっかされてて、あ、まあ特別なんだよ？だけどね、ツッキーはそれを嫌った。護りたいものを護ろうとして、護れなかった時には……ツッキーは自分のせいだと言って自分を傷つける」
愛華「それって……過度なネガティブってこと？」
クウ「まあ、そうとも言えるかなぁ。ツッキーも数百万年も生きてるからね。責任が、毎日毎日積み重なってるから、仕方ないのかなぁ」
数百万年……そんなに生きていたら……きっと、亡くした友人や家族が多いんだろうな……