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prorogue 6 ページ7

『――戻ってる。』

「でしょー?凄いっしょー?僕!」

『…認めたくないけど。』


彼の言うとおり、魔法をかけられた後、
私の魂は身体に戻り、
スマホも触れるようになった。

よし、こうなったら
やることはただ1つ。
この変人をどうにかするべく――


『赤司くんに電話…!!「はいちょい待ったー!」』


突然、大きな声を出した魔法使い。

何?邪魔しないでよ!!

しかし、彼は私の手からスマホを取ると


「そんなことしたら、君、消えちゃうよ?」


とまた気味悪い笑みで告げたのだった。

『…は?』

どういうこと?

意味が分からない。

魔法使いを見るとまた楽しそうに笑っていて。

「君は僕によって生かされた。だから完全に生き返ったわけじゃなーい!」

と声高らかに言い放つ。


え?
今、何て――?

「ん?その顔は意味が分かってないね。じゃあストレートに言うけどさ、君、半分あの世に行ってるよ。」

――は?

『嘘でしょ?』

「本当。閻魔大王様見たい?」

『…いや、良いです。』

信用するしかなかった。
だって、身体が戻ったんだもん。
つまり、こいつが言ってることは全部本当。

そして、気づいた。

…ということは私、もう
みんなに会えないの?
帝光メンバーにも、洛山メンバーにも
…赤司くんにも会えないの?

…嫌だよ。まだ私、生きていたいのに…。

流石に落胆は隠しきれなくて。
そんな私を魔法使いは気の毒に思ったのか

「しょうがないなぁ、1ヶ月、Aちゃんに時間をあげるよ。」

と提案してくれた。

『1ヶ月?』

「うん。本当は2週間なんだけど、さっきのクイズ泣かずに完答したからご褒美で+3週間!」

なんだ、みんな貰えるんだ2週間。
でも、そんなこと考える余裕もなかった。


『…私にどうしろと?』

「何もしなくて良いよ〜自由に生きて。」

『自由にって…』

「それでもし、寝てる君を誰かが見つけることができたら、その時はAちゃんを生き返らせてあげるよ。」

『本当に!?』

「いいよ。」


そのかわり、と付け足したその条件は

私の想像を遥かに越えて

辛く、苦しいものだった。


「まあ、まず僕と会ったこと、そして自分があと1ヶ月しか生きれないことは言っちゃだめ。あとは―――」


私のスマホの電話帳から引き出した
1人の名前。
それを私に見せながら彼は言ったんだ。



「この赤司征十郎くんの名前、呼んじゃダメね。これら1つでも破ったら、君、その場で消えちゃうから。」

30 AM 5:30→←prorogue 5



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設定タグ:赤司征十郎 , 黒子のバスケ   
作品ジャンル:アニメ
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アル(プロフ) - マナさん» マナさん温かいコメント本当にありがとうございます。お返事遅くなってしまって申し訳ないです…とても褒めてくださり、本当に本当に嬉しいく思っています!ありがとうございます!また続編の方も更新しましたので見ていただけると幸いです。。。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: be6ab72684 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - はじめましてマナと申します。設定が面白くて一気読みしてしまったので、普段はコメントしない派なのですがお邪魔してしまいました。本当に発想力をわけていただきたいくらいです(笑)続編も読ませていただきますね。他作品も更新頑張ってください。応援してます! (2018年11月1日 23時) (レス) id: 4d017985c7 (このIDを非表示/違反報告)
アル(プロフ) - ホノボーノさん» ホノボーノさんご指摘本当にありがとうございました!言われるまで全然気づきませんでした。ごめんなさい。即修正しましたので赤司くんの名前を呼んでいるところはないと思います。本当にありがとうございます。以後気を付けます…。 (2018年4月24日 12時) (レス) id: 4bb3709ca5 (このIDを非表示/違反報告)
ホノボーノ - 赤司とよんでわいけないところで赤司と呼んでいましたよ。 (2018年4月23日 23時) (レス) id: d691122adb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アル | 作成日時:2018年3月23日 14時

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