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咲月サイド
「岡野咲月ちゃんだっけ?あの」
「及川君…だよね?」
ああ、そっか。この人は私に興味ない。名前覚えてくれてないもん。ミス青城の、この私の。
「私が好きって嘘ですよね?ほんとはなんなんですか?顔目当て?自分がもう長くないからヤケになってるんですか?」
もう苛立ちしかなかった。この、チャラ男。
「陽瑠子ちゃん目当てだよ」
陽瑠子…?まあ、たしかに陽瑠子はかわいいし、私よりアクティブで、同じクラスなら接点もあるだろうが。
「なんでですか?恥ずかしいからっていうのは陽瑠子に嘘ついていい理由にはなりませんよ?陽瑠子があなたのこと、なんとも思ってないなら迷惑ですし、あなたのこと好きだったとしても傷つけていることになります」
及川徹は泣きそうな顔で分かってる、とだけ言った。
私はキレそうだったのだが、ゆる〜く響いた声に怒りを消されてしまった。
「は〜い、そこまで。咲月、病人をいじめないの」
陽瑠子…なんでいるの?
「陽瑠子、話聞いてた?こんな最低男ダメだよ!」
及川徹がハッとしたように言った。
「陽瑠子ちゃん、好きです!」
あ、陽瑠子がフリーズした。
「え…待っ、て…及川が…私を…?咲月が好きなんじゃないの…?」
「ごめん、咲月ちゃんが好きっていうのは嘘。本当は、陽瑠子ちゃんが…」
陽瑠子はどうするんだろう。気になったけど、ここから先は陽瑠子が決めること。私は病室から出た。
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ぐぅー - 青葉城西の文化祭で、TWICE メドレーを踊って欲しいです。(夢主に (2018年7月26日 8時) (レス) id: aa5ee27e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ΨΨ | 作成日時:2018年7月25日 11時