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太宰さん ページ33

森「久し振りだね。太宰くん。」

ギィと重たい扉を開けて、入ってきたのは太宰さんだった。

貴「…?太宰さん、何故ここに?」

太「やぁ、Aちゃん。朝以来だね。」

軽く流されてしまった。

中「何で手前が此処に居んだよ!」

太「げぇ、こっちの台詞だよ。何で付き添いが中也なのさ。」

中「俺が此奴を見つけたんだよ‼」

先刻までの張り詰めた空気がなくなった。

森「それで太宰くん。君の用件は何だい?」

太「勿論。Aちゃんを連れ帰りに。」

太「Aちゃん。此方へおいで。」

私は、太宰さんの元へ歩いた。

然し、中原さんに腕を掴まれる。

中「あっち行くな。」

森「良いよ。中原くん。」

中「然し首領!」

森「中原くん」

中「っ‼…分かりました。」

そう言って中原さんは、私から手を離した。

私は太宰さんの元へ歩く。

太「さあ、戻ろうか。Aちゃん。」

何故、太宰さんはこんなにも冷静なのか。
中原さんを中也と呼び、森さんは久し振りと言った。

私が思っている以上に太宰さんには秘密が多いらしい。

そうこうしている間に探偵社へ着いた。

ガチャリと扉を開ける。

太「だだいま〜。誰か居るかい?」

与「太宰にA!どこ行ってたんだい!皆んなAの事心配してたんだよ!」

貴「?…心配?」

与「当たり前じゃないか。待ってな。今皆んなを呼び戻すから。」

与謝野さんがそう言って数分経った。

探偵社の扉が勢い良く開く。

国「A‼戻ったのか⁉」

敦「Aちゃん‼」

泉「A!」

私の姿を見て皆口々に言った。

“心配した”

と。

頰に暖かいものが伝う。

ポタッ

スカートが濡れた。

泣いている。

私は、泣いていた。

国「なっ‼どうしたA⁉」

敦「えっ?えっ?ど、どうしたら⁇」

急に泣いてしまった私に皆んなが慌てる。

太宰さんと与謝野さんは、微笑んでいる。

心配。そんなの私には誰もしてくれなかったら。失敗したら殴られる。それが当たり前だったのだ。皆んな暖かい。

一頻り泣いた後、私は眠ってしまった。

太「当たり前だ。Aちゃんだって未だ、13だ。泣きたくならない訳が無い。」

太宰の言葉を聞いて皆んな微笑み合う。

その後、色々あり皆んな帰った。

未だに眠るAは、敦が連れ帰る。

泣き疲れてぐっすりなAを布団に置き、こう言った。

敦「おやすみ。」

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みさき(プロフ) - 面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年7月9日 23時) (レス) id: 071d00f0ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:銀花 | 作成日時:2019年6月14日 21時

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